心臓が危ない (祥伝社新書155)
こんなに読みやすい本は久しぶりです。どんどん引き込まれ1時間半で読了してしまいます。最近の東京マラソンで倒れたものまね芸人の話題もあり、具体的で分かりやすく書かれています。誰でもが一番感心のある心臓のこと。血圧とは?突然死は4月の日曜日が多い。なぜ心臓はがんにならないのか?
嫌な人からの電話で心臓が止まった話。
不整脈の原因と対処法。
心臓が悪い人のセックスやバイアグラの話など面白い話題がもり沢山です。
脳動脈瘤がある人の不安と選択―脳ドック&脳卒中完全ガイド
2011年9月現在。
わたし自身、最近、未破裂脳動脈瘤がみつかり、ネット上の情報を探しまくり、また、2つの病院の診察も受けました。
この本は、1つだけの書評が悪かったので、敬遠しましたが、本としては医者が書いた本は多々あるものの、患者が書いた本は、これくらいしかなかったので何冊目かの最後に注文しました。
未破裂脳動脈瘤について、ネット上のブログ等の情報は少々ありますが、患者の目線でここまで詳細に書いたものは、ありませんでした。
造影剤を入れたCTA、カテーテル検査の意味、開頭クリッピングかコイル塞栓術かの悩み、入院から開頭クリッピング手術、術後の苦痛、退院まで、どこかのブログでは決して書かれていない詳細度で記載してありました。
2002年初版ですが、2011年現在と比べると、経験とステントの使用によりコイルの適応が増えたくらいで、2011年の今でも医師の名前はともかく、情報量としては、十分に参考となるレベルだと思います。
私としては、医師が書いた本1冊以上+この本1冊を読んだ上で、診察を受けるのがよいと思いました。
未破裂脳動脈瘤の破裂確率等、データ面では、まだまだ、この分野は発展途上ですが、手術を考えるほど深刻な状況であるのなら、この本は、患者にとってもその家族にとっても絶対に参考になると思います。
少なくとも私は、10年後の今でも、ネットや他書では得られない生の声が十分に参考になりました。
ただし、今現在、どの病院や医師がいいか、という点では、情報が古いので参考にはなりません。
しかし、紹介状さえもらえれば、いくつでも病院の受診は可能な世の中なので、記者のこの人と同じとまではいかないかもしれないが、複数病院の受診時の選択の参考にはなると思います。命にかかわることですから、この人は記者だから云々などといっていないで、参考になる情報ならば、どんな情報でも知識として身につけ、果敢に医師に相談すべきだと思いますし、少なくとも私が受診した医師たちは、十分に時間を割いて説明をして頂きました。そのとき、何を聞くかは、予備知識が合った方がよいに超したことはありません。その予備知識として、10年経った今でもこの本は十分に役にたった。
手にとるようにわかる下肢静脈エコーマニュアル―検査手順と血栓の描出
下肢静脈エコー、特にDVTに重点を置いたテキスト。
最初に下肢脈管のきれいな解剖図が提示され、非常にわかりやすい。
各脈管の描出法を解説する頁においてもカラー解剖図が載せられておりイメージがつかみやすい。
この種のテキストにはありがちだが、「脛骨」を「頸骨」と誤表記されており残念。よく間違える解剖名なので校正の際に出版社が注意すべきであった。よって星4つ。
総じて良いテキストであると思う。