愛のむきだし [DVD]
映画史上最長のプロローグ、それは奇蹟までのカウントダウン。
「まさにマリア、僕は一瞬で恋をした」のセリフで始まるこの壮絶な愛の物語は、
映画の常識を覆すタイミングで表示されるタイトルバックを経て、
そして、そこから一気に加速していく
プロローグに要した時間はなんと1時間。
プロローグ終盤は延々とボレロが流れる中、主要人物の群像がある1点へと集約されていく。
そして奇蹟が起こり、タイトルバック。
衝撃が走る。
何ぃ!まだ始まってもいなかったのかっ!?
ここから連なるモノローグのバトンリレーが実に痛快だ。
そして奇蹟の出会いが「勃起」を呼び、それはまさしく「愛」なのであった。
ここまで1時間半・・・真の物語はこの辺から本当に始まる!!!
怒涛の237分はあっという間などという平凡な表現とは一線を画す至福の時間。
約4時間の長尺を短く感じた!のではない。4時間は4時間だったが、もっと観たかったのだ。
終わらないで欲しかったのである。
この作品には6時間バージョンもあるとの話だが、できれば初見でそちらを観たかった。
と、感じさせる何かがある。
主役3人の驚異的表現力に魅了され、
先の読めないストーリー展開に魅了され、
B級感溢れる本格B級演出(←ホメてます)と
陳腐な絵作り(←ゆるやかにホメてます)と
随所に出現する美しすぎるシーン(←もちろんホメてます)の強弱に魅了され、
繰り返され続けるBGMに脳を刺激され、
そして、何よりも怒涛の愛に涙する。
いかレスラーから始まるファントムフィルムの系譜を受け継ぎながら、
楽々と過去作品を凌駕してしまった遺伝子異常的破天荒映画であると共に、
勃起=愛という普遍原則を強引にも鑑賞者に刷り込み、
これから僕達も勃起を恥じない正しい人間であり続けようという幻想をも抱かせてしまいそうになる本作は、
間違いなく傑作なのである。
《蛇足》
満島ひかり、感動の長台詞。新約聖書コリント使徒への手紙第十三章。
最高の道である愛。
たとえ、人間の不思議な言葉、天使の不思議な言葉を話しても、
愛がなければ私は鳴る銅鑼、響くシンバル。
たとえ、予言の賜物があり、あらゆる神秘、あらゆる知識に通じていても、
愛がなければ私は何物でもない。
たとえ、全財産を貧しい人に分け与え、
たとえ、称賛を受ける為に自分の身を引き渡しても、
愛がなければ私には何の益にもならない。愛は寛容なもの。
慈悲深いものは愛。
愛は妬まず高ぶらず誇らない。
見苦しい振る舞いをせず、自分の利益を求めず、怒らず、人の悪事を数えたてない。
愛は決して滅び去ることはない。
予言の賜物なら廃りもしよう。
不思議な言葉ならば止みもしよう。
知識ならば無用となりもしよう。
我々が知るのは一部分、また予言するのも一部分である故に、
完全なものが到来するときには、部分的なものは廃れさる。
私は幼い子供であった時、幼い子供のように語り、
幼い子供のように考え、幼い子供のように思いを巡らした。
ただ、一人前の者になった時、幼い子供のことは止めにした。
我々が今見ているのは、ぼんやりと鏡に映っているもの。
その時に見るのは顔と顔を合わせてのもの。
私が今知っているのは一部分。
その時には自分が既に完全に知られているように、私は完全に知るようになる。
だから引き続き残るのは信仰、希望、愛、この三つ。
このうち最も優れているのは、愛。
BGMはベートーベン交響曲第7番第2楽章。
そう、奇しくもあの「のだめ」のオープニングテーマと同一曲(ちなみにのだめは第1楽章)。
さて、カラヤン&ベルリンフィルの名演がyoutubeに落ちているので、
これを聴きながら上の愛の賛歌を絶叫してみましょう。
園監督が最も伝えたかったのはこの曲とこのフレーズだということが実感できることでしょう。
そのための4時間だったのです。
プライド オリジナル・サウンドトラック
12曲目に小田裕一郎さん作曲の曲「Don't Give Your Love To Strangers」が入ってるので、このサントラを購入しました。なんともせつなく哀愁漂う素晴らしい曲だと思います。ピアノ伴奏だけというのは少し淋しいですけどね。昨年発売された庄野真代さんのアルバムのアレンジのように、この曲も小田裕一郎さん自らがアレンジしたら、もっと感動的な仕上がりになっていたのでは、という感じはしますが、とにかくこの1曲聴く価値はあると思います。
冷たい熱帯魚 [DVD]
何とも間抜けなことに、この映画が愛犬家殺人事件を元に作られた、こんなドギツイ内容だとは全然知らず、映画の評価も全然知らずに見てしまいました。
もともと熱帯魚好きなので、タイトルで熱帯魚絡みのサスペンスかと思って興味を持ったのですが。。。
ホラー好きなので、予想外の展開にワクワクしながら見ましたが、いやー凄まじいです。しかし単にギトギトのスプラッタホラーとして凄まじいだけではなく、人間の行動の原点は何なのか?大人になってからも行動の根っこに親子関係があったりと、人間の本質に迫る部分があるからこそ、こういう描写が意味を持って強烈に迫ってくるのでしょう。
でんでんの父親の住んでいた山小屋に宗教的な雰囲気が漂っているのも意味深ですし。
いろんな意味で凄まじく強烈な映画なので、ギトギトのスプラッタホラーがダメな人はやめといたほうがいいかも。物質的にも心理的にもかなり強烈です。
しかし、でんでんの演技力には驚きました。凄い説得力です。黒澤あすかも、あどけない顔してよっしゃ!と悪事の片棒どころか、楽しみながら毒食らわば皿まで、を体当たりで演じてるし、ここまで徹底した映画にはなかなか出会えません。
吹越満のほうの家族はイマイチ影が薄く感じましたが、まあ、でんでんのほうのカップルが強烈すぎたので、致し方ないかも。
ただ、個人的には、熱帯魚好きでしょっちゅう熱帯魚店巡りをしている身としては、やや設定に不自然さを感じます。四足動物の世界と水モノの世界ではやっぱり雰囲気が違うので、この血腥い連続殺人の設定を熱帯魚店に持ってきたという点では、ちょっと首を傾げました。
四足動物の世界そのままだと、ちょっとドギつすぎるので水で薄めたのかも?などと勝手に想像しますが、後半は熱帯魚なんてまるっきり何の関係も無くなっちゃったし。
ラストが何となく蛇足でだらけたので☆−1点。
この映画で園子温監督に興味を持ちました。
HYPER GROOVE CLIPS [DVD]
Folder5初のビデオクリップ集。
デビューシングルのSUPERGIRLからFinal Fun-Boyまでの
5曲を収録!
GO AHEAD!!が入ってないところが残念、、、
でも、デビューしたばかりのころから、大人っぽくなった
今までがDVDの高画質映像で見れるからオススメ!!
特典映像で今までのシングルとアルバムのCMが入っている。