昇れる太陽(初回限定盤)(DVD付)
その昔、ロックは世界と対立するものだった。
そのために過激な一部のロッカーは夭折し、伝説になった。
DON’T TRUST OVER THIRTYなんて言葉もあった。
そこで、今の日本でもっともロッカーらしいロッカーと思える宮本氏(over forty)率いるエレカシの最新アルバム『昇れる太陽』を聴いてみた。
むむ、世界と対立しているどころか見事に調和しているじゃないか。
その調和の糸口はズバリ云うと「自然を愛でる」ことである。
特に『新しい季節へキミと』や『桜の花、舞い上がる道を』に顕著に現れている。
この「自然を愛でる」ことを通して世界との対立を超えるという方法は、海外のロッカーにはできないだろうし、日本でも宮本氏しかできない「発明」であり「発見」だと思う。
このアルバムはすごい。私が云うまでもないがすごい。スケールがでかい。
身辺雑記みたいな歌ばかりの最近の若いロッカーにぜひ聴かせてみたい。
果たして彼らはどんな感想を持つだろうか?
エレカシはどこまでロックの歴史を塗り替えていくのだろう、そんなことを感じた作品だった。