[完全失踪]で人生リセット! ~煩わしい現実を捨てて、人生をやり直す手順
本当に実践する人はいないだろうが、こうやって世を捨てて身を隠してしまえばいいんだ、と思うと、「いま」のつらさに押しつぶされてしまいそうな人も、我慢できるようになるかもしれない。こころの逃げ場を作るために読んでみるといい。本当に失踪しようとしている人が読むハウツー本というより、ストレス社会のなかで精神衛生を健康にたもつための本。1400円でストレスのガス抜きができるならば、とても安くて経済的。斜め読みしていけば、数時間で読み終えるのもいい。
七つの顔 [DVD] COS-036
時代劇の大スター、片岡千恵蔵主演の往年のヒット作〈多羅尾伴内〉シリーズの記念すべき第一弾です。
昭和21年といえば、太平洋戦争で無条件降伏した日本が、まだ進駐軍の占領下にあって、いわゆるチャンバラ禁止令のために時代劇が規制を受けていた時代。大映京都でも、こういった通俗活劇を撮らざるをえなかったというわけですね。
洋装の片岡千恵蔵は、顔のでっかいジャン・ギャバンみたいに見えたかなあ。なんと、剣劇のかわりに銃の撃ちあいを見せてくれます。手品だって披露しています。
当時の日本を舞台にして、和製アルセーヌ・ルパンのような怪盗藤村大造こと名探偵多羅尾伴内が、得意の変装術と推理を駆使して活躍する物語。
ところが、役者さんたちも製作スタッフも時代劇畑の人たちばかりだから、独特なセリフまわしと身のこなしに、なんともふしぎな違和感が目立つのが微笑ましい。脚本といい、展開といい、演出のディテールは粗だらけで、ツッコミどころ満載の珍品といえるかもしれません。
たぶん万人向けではないでしょうが、好みが合えば楽しめるのでは。資料としての価値もありそう。
画質は、この手の廉価版にしては良好な部類。おそらく、かつて発売されていたVHS版とおなじ内容ではないかしら。メニュー画面はないけれど、いちおう15分おきにチャプターが切ってあるようです。
アイル(初回生産限定盤)(DVD付)
正直私はFLOWというアーティストは好きではありませんでした。
「贈る言葉」が話題になった当時、「また好き勝手にアレンジして歌ってる変なのがいる」程度にしか思わず、ちゃんと聴きませんでした。
それが「DAYS」という曲をたまたまテレビで耳にして「なかなかいい曲を歌う人たちなんだ」と見直しました。
次によく聴いたのは「Ansewer」。
自分の職場で、ドラマ主題歌という事もあってかよく耳にしていました。
そして今回。
DAYSの影響もあって聴いてみようという気になり、パソコンにも取り込んで作業中に流していましたが、いつの間にかじっと聴き入っている自分に気付きました。
まだまだ歌詞は少し未熟な感じがしますが、とても聴き易く、そして泣かせる曲も多い!
シングルが7曲も入っているという点でもキャッチーなんでしょう。
FANの方以外にもオススメできるアルバムだと思います。
今後にも期待して星4つで★
闇の喇叭 (ミステリーYA!)
去年の6月に理論社から出た初版が何ゆえか「出版契約解除」になり、今回、加筆・修正のうえ、シリーズ第2作の『真夜中の探偵』と同時に講談社から再刊されるという経緯を辿った、という(著者の「あとがき」などから)。もっとも、評者は去年刊行の理論社版を読んでいないので、それとの比較はできないまま。ともあれ、パラレルワールド的な世界を仮想し、そこに女子高生の探偵誕生という、ひねった趣向で始まったシリーズの登場を喜びたいと思う。
シリーズ第1作の本書はしかし、ミステリーとして限ってみれば、やや小粒な印象がある。むろん、ストーリーの詳細は書けないが、意外性が少し弱いように思えた次第。書名に入っている「喇叭」が何のメタファーなのかも、よく分からなかったし。と言いつつも、かつて『幽霊刑事』などで見せたミステリーの枠を踏み越えた境地に、著者は改めて跳躍しようとしているようにも見え、その辺り、どんな展開になっていくのか、楽しみではある。ということで、引き続いて『真夜中の探偵』に進んでみよう、と思う。