ザ・ローリング・ストーンズ/ハイド・パーク・コンサート [Blu-ray]
私の今作の初見は10年くらい前のVHSで、当時のものにはボーナス映像はありませんでした。今回のブルーレイ版で初めて本編以外を見ることができたのですが、ボーナス映像だけでも買ってよかったと思います。初期の名曲「マーシーマーシー」がこの時代のストーンズ特有の気怠い感じで(チューニングもメロメロで)演奏されるのを見ると、きっとなぜ自分がストーンズが好きなのかを再確認できるはずです。
この作品はテレビ番組用に作成されたライブドキュメンタリーです。そのため、一部の曲は編集されて完曲では聴けません。作品の背景として重要なファクターは、ミック・テイラー加入後のお披露目ライブであったこと、ライブ2日前に水死体で発見されたブライアンの追悼ライブとなったこと、ブライアンの在籍時代末期はドラッグ問題等でほとんどライブ活動ができずストーンズとしても再起をかけたライブであったことです。
ライブ前のメンバーの様子を見ると、リラックスした雰囲気の中にもブライアンの突然の死による動揺がかいま見えます。そのような中でストーンズのライブがスタートするのですが、はっきり言って演奏のクオリティは低いです。ただし、今や完全な定番曲となっているジャンピンジャックやホンキートンク(ライブ前日に発売されたばかり)は当時の最新ヒット曲であり、ライブ馴れしない感じですが演奏は生き生きとしてます。後半になるに従ってミックは、ロックスターをそのまま体現するようなすさまじいパフォーマンスで観客を魅了し、キース(フライングVがかっこいい!)はおぼつかないバンドアンサンブルを必死に引っ張ってます。最後の「悪魔を憐れむ歌」は公式リリースされているライブテイクの中では1、2を争うかっこよさです。特にイントロのギターリフが入ってくるところは鳥肌ものです。
音声はモノラルで映像も4:3ですが、変にいじるよりオリジナルに忠実にしたことの資料的価値のほうがまさると思います。ハイドパークの平和的日常と、その五ヶ月後に開催されたオルタモントフリーコンサートの暴力と混沌との対比は、1969年という時代にカウンターカルチャーの中心にいたストーンズの歴史を知る上で非常に重要な資料となると思います。
ワン・プラス・ワン/悪魔を憐れむ歌 [DVD]
『ワン・プラス・ワン』というタイトル通り、ストーンズとゴダール、そのストーンズのレコーディングのドキュメンタリーとゴダールらしい政治的、思想的なイメージがタッグを組んだ野心的な映画です。
このときゴダールがなぜストーンズを選んだのか、なぜ『悪魔を憐れむ歌』という曲だったのか、当時のストーンズを知らないので何とも言えませんが、この曲を選んだことにより、今この映画がカルトな1本になっているような気がしないでもありません。
たしかこの時期のミック・ジャガーは悪魔信仰の噂があったり、ケネス・アンガーの悪魔的イメージの映画に出演しているのを見たことがありますが、このフィルムの中の彼らの存在はその呪術的な音楽も含め、時代の空気を体現していて、かっこいいと思いました。
ゴダールの政治的メッセージは当時の世情や知識人の思想傾向を知らないと理解できないことも多く、見るのに少々忍耐を強いられますが、何においてもセンスのいい人なので、ちゃんとカラフルでポップなイメージに変換してあり、エステティックな面でも楽しめます。
『悪魔を憐れむ歌』のアレンジがどんどん変わっていく過程そのものが面白いので、やはりラストはゴダールの意図したように完成型の曲はないほうがいいですね。
この映画の最大の魅力は変化と発展を追うことですから。
悪魔を憐れむ歌
どこまで本当なんだろう。
私はそう思いながら読み進めました。
本文中の描写は結構グロいかったです。
殺人後に人体を解体して肉をそぎ骨は焼く
という描写が出てきますし。
読むと眉間にしわが寄り、
自分の顔も本へ近づいてしまうことが多く、
私は内容には引き付けられました。
なので電車の中で読む時はご注意下さい。
残念だけど友達にはすすめないかな。
グレイテスト・ヒッツ
ガンズは大好きなバンドです。アクセルの声とイジーの曲、そして演奏、もう最高です!
とにかくこのバンドはハンパじゃない、ハチャメチャです。
ライブドタキャン、暴力沙汰、激しいメンバー入れ替わり(今や旧メンアクセルだけ)、新譜出さない(もう十数年経つさ~)・・・
でもファンは離れない。何だかんだ言ってもです。
普通ならとっくに見捨てられてますが、そうならないトコがこのバンドの凄さの証明なのかも知れません。
色んな意味で他のアーティストとはどこか「違う」。
その意味は聴けば理解出来る事でしょう。
It's So Easy、Nightrainが入ってないんで4点で。
エリク
1曲目で持っていかれました。ハイスピードで駆け抜けるようなリズムに乗ってリードとコーラスとの掛け合いで続けられる単純なメロディの繰り返しは、妙に癖になりそう。ビートの利いた3曲目なんかもやはりそんな感じで、グルーヴ感が心地よい。
全体としてはアラビック、アフリカン、ラテン、ロックの融合に曲によりフランスっぽさがプラスされていて、そんなミックスが妙に爽快なのです。
所々の独特の歪んだようなノイズがかった音も雰囲気があっていいんですよね。
全曲数は10と多くないけれど、5分超のもいくつかある(例のストーンズのカバーはやっぱり6分超)にも関わらず、アッと言う間に全曲が楽しく聞け、何度も繰り返して通して聞いてしまいました。
とにかく捨て曲無しです。で、そのストーンズのカバーの”悪魔を憐れむ歌”はなかなかだと思いました。やはり癖になりそうなコーラスとアラブ的こぶしで歌われる彼らのバージョンの方が、個人的にはオリジナルより気に入っています(笑)バザールで物売りのおっさんが歌っているみたいですかね?(笑)ちょっと好き嫌いがあるかも・・・。
彼ら自身はアルジェリア、モロッコ、生粋のフランス人で編成されている大所帯であるようで、アルジェリア、モロッコ、チュニジア一帯を表わすマグレブの音楽の現在形の一端というのか、周囲の地域の音楽との彼らならではのごった煮的融合はとても面白いと思いました。とにかく、この高揚感はナンとも爽快でした!