これほどの説得力をもって綺麗事の精神論を訴える映画が他にあるだろうかおすすめ度
★★★★★
テーマはどんなに叩かれても自分を信じて前に進み続けること
非常に単純なテーマである。しかし多くの人はなかなかできないことである。
高齢でボクシングで再チャレンジすること。これに対して様々な批判がくる。
一番応えたのは息子の言葉ではないだろうか。会社の同僚にバカにされるから辞めてくれ。
こう言われたら少しはひるむのが普通の親だと思った。自分なら申し訳ないというだろう。
しかしロッキーは違った・・・。このときのロッキーの言葉に私は鳥肌がたった。
これに息子は何も言い返せなかった。
思えばロッキー1〜4はどれも打ちのめされても立ち上がるロッキーを描いていた。
アポロに何度打ちのめされても立ち上がるロッキー1、2。2では就職難やエイドリアンの危篤にも打ちのめされた。
3ではミッキーは死にクラバーにボコボコにされ自信を壊されても、そこから立ち上がった。
4では相手が怪物級の人間で殺されるかもしれない危険な相手でも最後まで戦い続けて勝利を掴んだ。
そう、ロッキーはいつも打ちのめされては立ち上がっていた。
だから今回のロッキーのメッセージは決して酔狂で言ってるのではないのだ。
細かな設定の非現実性等は目をつぶるべきだろう。
今回は年に対する数々の困難が痛烈に描かれている。それに対するロッキーの抵抗をしっかり目に焼き付けて欲しい。
そうすればトレーニング時・ファイナルラウンドのゴング終了時、そこには確かな感動がある。
ロッキー最終章を飾るのに文句のないテーマ、出来だったと言える。
綺麗事を本気で言える人間になりたい、綺麗事を本気で言える生き方をしたい。そう思った。
胸の中に燻っているものおすすめ度
★★★★☆
ロッキーシリーズの第一作を見てから久しいが、この時期にまさかファイナルが出るとは驚きだった。既に60歳を超えたスターローンがボクサーを演じることができるのか半信半疑であったが、なかなかいい作品だった。
この映画のロッキーはとっくの昔に現役を引退して、イタリアンレストランを経営しているが、愛妻のエイドリアンは既に死去し、一人息子も独り立ちしたこともあり、胸の中に満たされない思いを抱えて生きている。そんな思いを振り払うように再度プロボクサーの登録をしたロッキーのもとに現役のヘビー級チャンピオンとのエキシビジョンマッチのチャンスが巡ってくる。
この映画を見ているとどうしても若い日のロッキーの姿が甦ってくる。老いたロッキーには昔の輝きは当然ないし、そんな自分を自覚して生きているのだが、それでも抑えきれない思いが溢れ出して来る様がじっくりと描かれており共感してしまう。
最後のチャンピオンとの試合のシーンは、試合会場がボクシングのメッカのラスベガスのマンダレーベイホテルで、リングアナウンサーをマイケル・バッファーが務め、そしてチャンピオン役がこれも現役ボクサーのアントニオ・ターバが演じるというボクシングファンの自分には実にリアルな設定で気持ちが盛り上がったし、ファイトシーンもよかった。
涙が止まらないおすすめ度
★★★★★
もう最高です。
文句なし。
こんなに感動するとは・・・。
一言一言の言葉が胸に響いてきます。
そしてラストのチャンピオンとの試合。
涙が止まりませんでした。
特にセコンドについたロッキーの息子がロッキーに言った言葉。
ネタバレになるので書きませんが、号泣しました。
あの短いセリフでこんなに泣いてしまうとは・・・。
勝つことよりも大事なことを教わりました。
僕もスポーツをやっているのでロッキーの信念を尊敬します。
ロッキーはヒーロー
おすすめ度 ★★★★☆
ロッキーの最終章。老いたロッキーが現役チャンピオンの
人気担ぎのためにエキシビジョンマッチで戦う[m:69]
息子との親子愛、妻の死、ロッキーの人情劇が垣間見れた
作品。ロッキーはいつまで経ってもヒーローだった[m:66]
概要
シルベスター・スタローンの当たり役となったシリーズが、第1作目から数えて30年目で完結。撮影段階で60歳を迎えようとしていたスタローンが、再度リングに上がるロッキー役というのはさすがに無理があると思われたが、仕上がりを観れば、そんな杞憂はたちもち消え去る。ロッキーの花道として完璧な作品になった。
妻を亡くし、イタリアンレストランを経営するロッキーが、テレビ番組で現役ヘビー級チャンピオンに勝つとシミュレーションされる。おもしろくないチャンピオンはロッキーに挑戦状を叩きつけ、無謀ともいえる対戦がラスヴェガスで実現することに。
生卵一気飲み、美術館前の階段上り、犬とのランニングなど、シリーズの初期作品を振り返るような特訓シーンは、ファンには涙もの。第1作に登場した不良少女が成長してロッキーと再会し、胸に迫るサイドストーリーとなる展開が、時の流れを感じさせて効果的だ。クライマックスの対戦も、スタローンの驚くべき筋肉と、過剰ではない戦いぶりで嘘くささは皆無。何より「かつてのヒーローの一瞬の再生」というテーマに集中した誠実な物語作りが、映画の原点を再認識させ、監督としてのスタローンにも敬意を表したい。歴史に残る第1作を彷彿とさせる結末と、その後のエンドクレジットには、シリーズファンならずとも、しびれるはず!(斉藤博昭)