ほんとうのポジティブ?おすすめ度
★★★☆☆
半陰陽、両性具有。
聞きかじったことはあっても、おいそれと知人にいるような場合もなし、まったく未知なる個性でした。言葉のうえでのごく一般的な知識はありながら、「おかま」「おなべ」などの方々を含めた「曖昧ゾーン」的、ヘタに割り切られない領域の事として、漠然としか捉えられなかったのです。
半陰陽のメカニズムそのもの、というアカデミックな内容よりか、「その領域にあるおれはどのような性生活をおくっているのか」という、あけすけエッセイのような作品です。肝心の半陰陽自体の解説は大変あっさりとしたもので、それより描かれるのは、判明後はどのような医療処置を受けられるのか、どんなグッズのサポートを受けているのか、などの具体的な日常体験談。
ここで気持ちがいいのは、その語り口がどこも神妙ぶらず、たいへんにあっけらかんと飄々とされている点です。「男らしさ」「女さしさ」があるなら「半陰陽」らしさもあるのではないか、半陰陽とまっこうから向き合ってみよう!!という、そもそも目指すところが謎なのに努力邁進する著者の姿には、ほんとうのポジティブを垣間みたような思いがしてなりません。
また著者の変容の過程を、あーだこーだ言いながら見守り続ける周囲の人々の対応も(みなそれ相応に風変わりですが)心に残るものがあります。男性名をご両親に新たにつけ直してもらった、というおはなしも。
宣言どおり体育会系で体当たりしてくるようなエピソードばかりですが、へたに聞きかじりの知識が増えるまえにこの本を読んだことを、私はとてもよかったと思うのです。
啓蒙書?いえいえとんでもない!おすすめ度
★★★★☆
半陰陽(インターセックス、男女の区別が解剖学的に
明確でないものの総称)の作者が描く、性とは何か?
性別とは何か?を問う作品…。
…なんて事はなく(笑)
30歳まで女性として過ごし、その後は縮胸手術を行い、
男性として暮らす著者の「ありのまま」の生活!
見た目は一見ホスト風青年、だけど(もとが女性だからか?)
男の子大好き。犬も好き、下ネタも大好き。
つけ○ンコ探しに勢いでアメリカまで行ってしまい、
出国検査でひっかかる!(性別欄で)
「男らしさ・女らしさがあるのなら「半陰陽らしさ」があるのではないか?」
という著者が、ただありのままに「半陰陽『らしい』30代」を描いている。
私は、読み終わったら図書館に寄贈しようかと思っていたが、
余りに奔放な下ネタが多いのでやめました(笑)
難しく考えて読むと、ちょっと呆気…にとられるかも(^^;)
深く考えず楽しんで読んでいただきたい一品です。
気軽に1冊
おすすめ度 ★★★★☆
最近セクシャルマイノリティを扱った本が増えてきた。
しかしマイノリティ本人発信の場合
気軽に読む
にはちょっと壁が高くて厚いように思う。
自分話の場合、
悩み打ち明け話
になりがち。でも
他人様が書いた本
は
他人様の偏見
が入っている危険があるのでどうも・・・。
などなどお悩みな方にお勧めなのがこの1冊。
IS(インターセックス)である作者本人が
4コマ漫画で自分話をしています。
作者の性格なのか漫画家のサガなのか
内容は
精神的お悩み告白系
はほとんどなく、どちらかというと
自分観察記。
自分を知ってもらう
より
読んでいる人を楽しませる
を主眼にして描いている感じがしました。
気軽に手軽に簡単に楽しく面白く
ISの事を知りたい方にお勧めです。
入門書にするも良し、
4コマ漫画として楽しむも良し、
啓蒙の書とするも良し。
それは個人の自由です。
ただし
エロネタ&エグネタ
もあるので18歳以上推奨。