ブエノス・アイレスの夏
初めて買いました。小松亮太さんのCD。
いや〜、ハマリましたね、特にピアソラの曲に。渋い!
外したら……なんて思ってたら大当たりでした。
次はどれを買おうかと悩んでいます。
バンドネオンの音色というのは、どこか異国にいる気分にさせますね。
夜に一人で聴くのがいいです。でもいっしょに聴いていた子供が、ここの部分がいいんだよなぁ、なんて言ってますけど……。
ライブ1984 [DVD]
気高い音楽だ。 美しい。コルトレーンに似ているとよく思う。波動砲のように大きな光がどばーっと押し寄せてくる。けれどもそれは人間の暖かさとか涙とか血が通っていて、ただただ美しいと思う。 はんぱじゃない。気高い音楽だ。
現代スペインの歴史―激動の世紀から飛躍の世紀へ
大戦前夜の共和制から苛烈な内戦時代へ。フランコ独裁時代から現在の民主化時代へ。20世紀スペイン史を概観できる簡易明瞭な一冊です。
ドイツのヒトラーやイタリアのムソリーニが大戦末期に歴史の舞台から姿を消した一方で、スペインのフランコは1975年まで政権を維持します。その長い独裁体制を、血を流すことなく民主化へと移行させていくことができたスペインは世界的にも稀有な国です。民主化の過程を知りたくて本書を手にしました。
フランコに後継者として育てられた現国王ホアン・カルロス、国王の法学インストラクターでもあった王国顧問会議議長タトー、そして国王の意中の人物であり欧州最年少首相として政治の表舞台に踊り出たアドルフォ・スアレス。この三者によってスペインの民主化は急速に進められていきます。守旧派の裏をかきながらスアレス首班指名にこぎつける過程を描いた章はなかなかスリリングです。一筋縄ではいかない政治の裏舞台を、知的興奮を覚えながら一気に読みました。
ただし、疑問も残りました。スアレスはそもそも「フランコを四〇年間支え続けた国民運動の青シャツ隊であった」(114頁)人物で、だからこそフランコ支持層は彼が首相となったことに当初は「胸を撫で下ろした」のです。
ではなぜフランコ派とみなされていたスアレスが、フランコ的政治と決別するに至ったのか。その政治思想の変遷が本書には書かれていないのです。
なお、出版元に宛てて最後に苦言を呈します。
ゲラの段階できちんと校閲をしてください。本書の誤字脱字の多さは尋常ではありません。また著者は「もっとも」という「接続詞」の使い方が過剰であり、また「~に鑑みて」を「~を鑑みて」と誤って書くクセがあります。編集者はそうしたクセを出版のプロとして著者にきちんと指摘し、推敲の手助けをするべきです。
良書であるだけに、改訂版を出す際には慎重であることを期待します。
ファイブ・タンゴス [DVD]
まず、ピアソラの演奏するバンドネオンと、指の動きに目が釘付けになりました。CDでは分からずに聞いていたけど、こんなすごい動きをしていたんですね・・・。
バンドネオン、ピアノ、ギター、バイオリン、コントラバスの五重奏でタンゴを演奏するんですが5人とも非常に気持ちよさそうに演奏していて、これだけでもCDを聞くよりずっといいと思いました。カメラで編集された映像を見ると音に集中できないのも事実ですけど…。一通り見終わった後、目をつぶってもう一度聞いてみると、演奏の印象がかなり違いました(聞こえてくる音数が違うので、より広がりのある演奏に)。つまり二倍楽しめます。見て楽しく、聞いて興奮という感じです。
個人的にはアンプを通したギターの音が、エレキちっくでちょっと異質な印象を受けましたが、とにかく音楽がカッコいいです!ドラマチックな盛り上がりあり、しっとりした場面あり、ソロ場面ありと聴く側を全く飽きさせません。
本編が思っていたよりずっと短かった(約34分)のですが、想像以上の内容だったので満足です。
何度でも見て、聞きたい一枚。
ガンマン無頼 [DVD]
「続・荒野の用心棒」では、泥だらけの荒んだ街に棺桶を引きずってやってくるという破天荒なアンチ・ヒーローだったフランコ・ネロが、この映画では、弟想いの生真面目な保安官という清潔なヒーローを演じています。アクの強いねじれた世界観の多いマカロニウエスタンの中では、どちらかというと正統派の雰囲気が漂う好編。とはいえ「背面撃ち」「回転レシーブ撃ち」など、「かっこいい」ガンプレイも満載で、フランコ・ネロ・マカロニファンは必携!