遠雷 [DVD]
1981年配給の日活作品で、原作は立松和平、監督は根岸吉太郎、主演は永島敏行が担当している。栃木県のトマト農家の次男坊で、ただ単に田舎町の日常的な生活を淡々と描いているのだが、夏のギラギラした暑さと出演者の汗の匂いを感じ、それが映画全体に不思議な迫力をもたらしている。また花森あや子役の石田えりはこの作品がデビュー作であるが、大変な肉体的エネルギーを感じさせ、トマトという果実と石田えりがとてもエロティックであることに、驚かされる。監督の根岸吉太郎の作品では本映画が一番の代表作である。せつなく、やるせない田舎町の若者の感性、日本という国の現在忘れかけた愛情の深さをご覧いただきたい。
立松和平とゆく 奥の細道 心の旅 [DVD]
このDVDを観てから、実際に松島へ旅行に行きました。日本三景として有名な松島ですが、DVDの中で作家の立松和平さんが旅しながら現地で解説していた「芭蕉の思い」を知ると、旅の趣きは数段深まるように感じました。また芭蕉が訪れた瑞巌寺をはじめ、多くの文化遺産の施設内では写真撮影が禁止されています。このDVDには、そうした美しい映像が多数おさめられており、「映像」の記録としても秀逸だと感じました。俳聖・松尾芭蕉に詳しい人でも、奥の細道の初心者でも楽しめる作品だと思います。
道元禅師〈上〉 (新潮文庫)
以前から日本の仏教について興味が有り、道元著の「正法眼蔵」に目を通して、道元本人についての刊行物も見てきましたが、その多くは宗教界関係の出版物で読み進めるのは大変でしたが、本作は道元とその時代について、学校で普通に学んできた程度の知識でも判りやすく読み進む事が出来ると思います。現社会の葬儀仏教とは異なる「知」としての仏教に興味のある方にお奨めします。
永平寺 「104歳の禅師」・「修行の四季」 [DVD]
以前購入した30年前のNHKのDVDは、昔なつかしのフィルムで、どこか交通安全の講習会を彷彿とさせるところがありましたが、今回のこのDVDはこれぞ正しくNHK!!と、言うようなカメラワークで、手振れもなく、安心して観れました。
宮崎禅師の生き仏の様な映像も、ユックリと放たれるしっかりとした関西弁も心にしみる様なDVDでした。
付属のDVDは120分間に渡って雲水の修行の様子を追ってましたが、法戦式の首座が迫力にかけていたのが残念。。。
それにしても、NHKはワザとカッコ良い雲水を避けてインタビューしているのか!?と、言いたくなりました。
福岡テレビが撮った「永平寺の日々」では最後に凄くカッコ良い雲水が下山する所で終わるし、もっと雲水をアピールする為にイケ面雲水の映像を増やしてもいいと思います(笑)
最後に煩悩で締めくくり、失礼しました★