インヴェンションとシンフォニア
子供時代、初めて買ったバッハのCDがこれでした。ちょうどインベンションを習い始めたばかりでお手本に欲しくてだったのです。長調はドライに短調はウェットにと弾かれた演奏はそれぞれが完成された小宇宙であり、暖かくかつ磨かれた宝石のような冷たさを持ち合わせた演奏でした。虚飾もてらいもなく、ただまっすぐにバッハとピアノに向き合って弾いているような凜とした演奏に、今も魅了され続けて時々引っ張り出しては聴いています。
Art of Fugue. 4 Duettos. Ricercare from 'musical O
このJ.S.バッハの作品『フーガの技法』は、作曲者の晩年に書かれたものらしいですが、このニコラーエワ女史による演奏を聴いていると、まるで最後に書かれた曲のように聴こえてきます。
そんな風に思えるのは、まず全体の雰囲気からしてそうなのですが、やはり最後に置かれた未完のフーガ(第14コントラプンクトゥス)があまりにも名残り惜しそうに、感動的な終末感をもって、胸に響いてくるせいでしょう。女史はこの未完の曲をそのまま、作曲者が筆を絶ったところで、さっと中断しています。この余韻がなんとも言えません...
これはニコラーエワ自身にとっても最晩年の、20世紀ロシアにおけるバッハ演奏最高の権威と言われた彼女の、言わば集大成とも位置づけられる演奏の記録であり、彼女がいかなる思いでこの曲を、この最後のフーガを演奏していたかは、とても量り知れません。
しかし我々はそういうことを抜きにして、ただ音楽を聴けばよいのです。濁りのないピアノはときに厳しく、ときに瞑想的な柔らかさをもって、我々の心の奥深くまで響いてきます。どこまでも厳かで、どこまでも悲しい、しかしそれは広く広く我々を包みこむ、実はどこまでも優しい音楽でもあります。
J.S.バッハという音楽界におけるもっとも偉大な長老が残した、まるで遺言の如き『フーガの技法』。各曲における様々な熟練された技法(対位法)の高度なこころみの後、最後におかれた長いフーガではまるで終わることを拒むかのように、まだいける、まだいけると、何度も静かに盛りあがり、新しい展開をみせては、また沈潜していく。そしてその音楽はふと何か見えない力によって、その連鎖が絶たれ、どこかへ消え去ってしまう...
この音楽はどこへ繋がっているのか。この先にバッハは、ニコラーエワは何を見たのか。ここに来て月並みな表現ですが、それこそまさしく「神のみぞ知る」です。
Harrison's Principles of Internal Medicine, 18th Edition (2-volume set)
i'm not good at reading English, but i can understand this textbook enough and read every day.
i think this reason is to be wrintten simply,interestingly,up to date...
Even if you don't like English,... if you study up to date medicine, you should read this Harrison's Principles of Internal Medicine!!