マショー:ノートル・ダム・ミサ曲
このアルバムの巧みさは、まずもってその構成にある。まずは、寺院の門前で喧しかったであろう「教会の入り口で演じられている楽師や物乞いの芸」の曲たちが配置され、次に「教会への入堂」のための曲たちが、そして最後に「ノートル・ダム・ミサ」が配置されている。これにより、聴者は教会の内外に流れていたサウンドを追体験し、ひいてはいわば中世ヨーロッパの街角の喧騒(的なもの)を感得することが可能となっている。
猥雑さと崇高さと、俗と聖と、中世ヨーロッパ文化の諸相を「感じる」ための正に必聴の一枚ではなかろうか。
あしあと~カントクアートワークス~
描かれている女の子の見た目の好みは人それぞれであると思いますが、
画集としてかなりハイレベルだと思います。
ちなみにエロ萌え本ではありません。
どこが優れているかというと、1カットの絵全体のバランスがとてもいい。
キャラの動きを十分表現しつつ、背景を含んだ絵全体を一目で見ることが出来ます。
これはなんでも無いことの様でとても難しいと思います。
しかし、終始ソフトな仕上がりの作品ばかりなので、うるし原聡志の画集のような
パンチ力と『オレはこれを持っている!!』的な満足感は無いといえるでしょう。
それでも本棚の萌え画集の中にあってもいい一冊だと思います。
神曲奏界ポリフォニカ プラス
ノベルそのものは5〜6時間で終わってしまうので少し物足りないかなと思います。
また、本編やアフタースクールと違いシリアス展開はほとんどなく、
ファンサービス的な内容となっています。
(カオルが少しだけ出てくるので、気になるひとはチェックしておくといいです。)
CGは多めで、サービス的なCGが多いです。
また付属特典(デジタル画集、コンプリートサントラなど)が多めなので、それに価値を見いだせる人は
この価格なら買いでしょう。
ノベルが短いので、画集、サントラがイラネって人には
かなり高い価格になっていると思うので
☆x4にしました。
神曲奏界ポリフォニカ ネバーエンディング・ホワイト (GA文庫)
赤、黒、青、金…とさまざまな色でシェアワールドを行っている「ポリフォニカ」シリーズ。
その中で、自分が最も愛した白の物語がとうとう完結を迎えた。
物語の結末(精霊島墜落、スノウの精霊化、マナガの変貌)は、
未来編であるクリムゾンやブラック、原作のキネティックノベルなどで断片的に語られていたので、
そこに至るまでをどのように描いて、どうやって着地させるかが見どころだったのだが、
若干物足りなかった、というのが読了後の正直な感想だ。
前巻から展開がいやに駆け足気味になり、グラナード公爵やベルンシュタイン公爵の登場は唐突だし、
プリムローズの母の設定や、プリムローズの幼少期のエピソード、それに対するデイジーの指摘も、
全く伏線がなかったので、いささかご都合主義というか、後付設定くさい印象が拭えない。
また、アナベルやハーミット、ランディなど、折り返し地点から急に登場人物が増えてきたが、
その割には大した活躍もなく、突然出てきてそのままフェードアウトしていったという感じ。
キャラが増えすぎたせいで、ポリ白の肝であるはずのブランカとの交流が少なくなり、
散々引っ張ったエターナリア、アンジェロ・アンジェリカの死も簡単に片付けられてしまい、
あれだけ伏線張っていたプリムローズとの最終バトルも、消化不良に終わった感が否めない。
個人的には「メモリーズ・ホワイト」あたりまでが、ポリ白の最盛期だと思うが、
それでも5年近く愛読し続けた物語が無事着地してくれたので、完結を記念して星一つ追加。
あと、マナガ(ラグ)の末路については、故大迫先生に配慮した高殿先生の決断に敬意を表したい。
高殿先生、長い間素敵な物語をありがとう。
神曲奏界ポリフォニカ フルサウンドトラック
神曲奏界ポリフォニカのクリムゾンシリーズは、ノベル発売前にキネティックノベル(PCで読む小説)でダウンロード販売から始まったもの。
音楽を物語の枢軸に添えているだけあって、良い曲が多いので買って良かったです。