女装と日本人 (講談社現代新書)
盛り場での高尚なお話、という感じがする。
なぜかと言うと、すごく私情が前に出て、(内容からいって仕方ないのかもしれないが)そこが鼻をついて少し…という感じはある。
研究書というより、エッセイでもないんだけれど、随筆でもないんだけれど、、研究書とは言いがたい、でも新たな研究書の形なのかもしれない。
著者が新たな性を開拓したように。
ヤマトタケル 究極DVD-BOX
劇場版ヤマトタケルに続きGLAYのメジャーデビュー曲『RAIN』をEDに配し、OPは同じくGLAYの『真夏の扉』を起用するなど、同時期のアニメもシャ乱Q、ラルクを起用するといった後に続くJpopとアニメ・テーマソングのタイアップのハシリとも言える作品。
放映版と同様にこれらの歌が収録されるのかが心配ですが。
冒険心にあふれたロボット活劇、と言った内容で安心して見られる反面、消化不良気味で終わってしまい続編がOVAに続いたりと、良くも悪くも90年代半ばのアニメといえます。
日本誕生 [DVD]
日本神話、そしてヤマトタケルノミコトのドラマは作られないのかと思っていましたが
半世紀も前に、こんなに素晴らしい映画が作られていたんですね。
ヤマトの国の皇子、オウスノミコトは民に慕われる好漢。
兄を殺した嫌疑をかけられ
異母弟の外戚の大伴氏の陰謀によって熊襲討伐に出陣する。
旅の途中、伯母ヤマト姫の居る伊勢に参り、そこでめぐり合った弟橘姫と恋に落ちるが・・・。
オウスの旅と平行して光に満ちた高天原と
オウスと同じく苦難を続けたスサノヲの物語が語られる。
長い映画ですが演出脚本カメラワーク、音楽、そして名役者さんの演技が素晴らしいです。
ヤマトタケルだけではなく、神々、一兵士や一般市民の描写も素晴らしく
捨てキャラ一切無しの素晴らしさ。
全員自分の生を生ききったドラマとなっています。
衣装考証も見事なら、半世紀前の日本にはまだまだ、原始の日本を髣髴とさせる
原生林や原野が残っていまして、そこでのロケは非常に神代の時代を感じさせました。
戦い一辺倒のオウスは、いつしか、争いのない世界を夢見る。
総てを奪われ、理不尽な仕打ちに耐え、仲間を失いながら。
死ぬ前に、
人が人を裏切ることの無い、
そして力に満ちた明るさと、
おおらかな喜びに満ちた世界を、
ずっと昔の人々が作り上げたことを
だから岩戸神楽の鳴り響く
高天原の神々の心を引き戻せぬはずはない、と・・・。
泣けました。
これは今生きる私たち、日本人に対する遺言でもあるわけですよ。
三船さんのヤマトタケルもカッコいいんですが
田中絹代さんのヤマト姫、原節子さんの天照大神も素敵。
ヤマト姫は老年だけど可憐で気品があり、
天照は圧倒的な美しさと神々しさの中にも可愛い方である。
水野久美さんの健康的な村娘、オウスを慕う姫二人も可憐で美しい。
今、こういう女性キャラクターを演じられる女優さんはもう居ないんでしょうね・・・。