ザ・ラストチャンス―絶望からはじめる奇跡の起こしかた
注文してから届くまでに3日もかかりました。今日のネット社会では1日ないしは2日で届いて欲しいものです。そういった意味で☆ひとつ減らしました。
内容は◎
面白い物語を読んでいるようでいて、実はドキュメンタリーだったり。かといって精神論にはまることなく「成功するためのノウハウ」も満載で、面白く内容の濃い充実した読書の時間を過ごすことができました。
内容紹介が二人のプロフィールになっていたので?でしたが、要するに成功した弟と成功してない兄の両方の視点から書かれた成功法則本+成功と失敗の物語といったところでしょう。
そもそも夢を持てばすべての人が成功出来るわけではなく、この本のお兄さんのように「こんなはずじゃなかった」と失望のうちに人生を終えてしまう人がほとんどなわけで…
でもそこでこのお兄さんは成功してお金持ちになった弟のことを思い出し、「なぜ成功できたのか?」を聞き出していくわけですよ。兄にとってのラストチャンスなのか。と思って読み進めていくうちに、これは夢破れそうなすべての人に「もう一度ラストチャンスにかけてみよう」と呼びかける秀逸なメッセージ…というかノウハウ本なのだなと気づきました。
金持ちになるには、とか。成功とか。また巻頭の弟さんの金持ち満載な写真には最初ちょっといかがわしさを感じます。でも、全編に貫かれているのは「あなたもこうすれば成功してお金持ちにもなれますよ」という真面目なガイド精神。
本当に成功できそうな気になります。
で、はたと気づいたのはこれは兄に成功してもらいたいと願う弟の、愛に溢れたアドバイスなのです。だからこんなにも丁寧に成功するまでの道筋や方法が書かれているのでしょう。届くまで時間がかかるのをマイナス評価しても、読んでみる価値のある良書です。
あの頃映画 松竹DVDコレクション 「われに撃つ用意あり READY TO SHOOT」
全共闘時代への憧憬と評されることが多い本作だが、90年代初頭の歌舞伎町ロケの素晴らしさも魅力の一つ。
原作(佐々木譲「新宿のありふれた夜(または、真夜中の遠い彼方)」)を大きく外れず、若松孝二監督のストレートな作家性
は薄まっているが、原田芳雄と豪華バイプレーヤー陣がこの歌舞伎町に配置されると、それだけでこの街の熱さが
伝わるようだ。
奇跡の海 [DVD]
いつでも現実は突然であって、至福も絶望も凶気も退屈も秩序良く
同等に並んで人々が通り過ぎるのを待っている。その連続が日常であ
って悲劇も喜劇もなんのことはないただの時間の中の一コマにすぎな
い。ただすべての一コマは、それぞれ全てひとかたまりの網目の中の
相互関係にあってはじめて、その配置を決定させられているものだ。
その網目を司る代表さんの様な存在がある(いる?)のだとしたら、
それがこの映画の中でべスが自問自答の様に会話していた存在なのだ
ろうし、本来の意味での神、と呼ばれるものなのだろうと思う。
この映画の作り手の目線には神は存在していない。ただ人間がいる
。起こりうる全てはプラスチックな偶然で、男達は坦々と油田を掘り
、女達は家を守りながら日々を過ごしていくだけ、のように見える。
ただ本当に世界がひとかたまりの網目の中で回り続けているのならば
、荒涼とした北欧の海の上、雲の切れ間に、荘厳なる鐘の音が響き渡
ることだって、当然の様に有り得ることだ。
エピローグ、、デビットボウイの歌声はすべての生命への賛歌のよう
子どもが自立する学校 ~奇跡を生んだ実践の秘密
中学・高校のいじめや荒れ。やる気のない、希望のない、疲れきっている生徒。教師の空回り、あるいはあきらめ、見て見ぬふり。学校の現状をだれしもおかしいと思いながら、放置されている。ごく一部の受験エリートだけが注目されている現状だ。
本書に登場する8つの学校の実践はすばらしい。荒れやいじめに取り組み、改善し、生徒の自信、創造性を大いにひきだしている。キーコンセプトはいずれも教師の生徒への信頼、自主性の尊重であるようにみえる。こんなにも変わるのか、というその理由がよく分かる。この取り組みはだれにでもできる簡単なようにおもえるが、発想の転換を必要とするという意味では、常識的な教師にはなかなかむつかしいのかもしれない。
また、こうした取り組みをすると進学率が大きく向上するというのも、驚きではないか。「いい教育」をしても進学率があがらなければ、本音では父兄の支持をえられないきらいがあったのだから。
今日のさまざまな教育問題を根本から解決する試みが、それぞれ実践した教師によって本書には紹介されていて、大いに注目される。
Ray Of Hope (アナログLP2枚組) [Analog]
山下達郎の待望の新作が3・11後の今の困難な時期に発売されたことは天佑だと思う。それぐらい「レイ・オブ・ホープ」のCDには励ましとなる曲がそろっている。タイトル通りに、我々の心を照らす希望の光が降り注いでくる。
音は達郎がプログラミングで1人、または少人数で作ったものが多いが、ピコピコ感はなく、安心して身を任せることのできる達郎ワールドが広がる。傑作だ。
そして本エディションの目玉「Joy1.5」。Joy収録のものより古いライヴ演奏もあるが、音はこちらの方が良い。これはマスタリングしたためだろう。
そうであれば、Joyのリマスタリング、そしてJoy2.0(?)の早期リリースを期待したい。