氷点(下) (角川文庫)
「続・氷点」でも登場人物はそれぞれ原罪を負って様々な行動を取ります。
自分の病院の眼科医師におもちゃにされた事務員の娘に、助けをさしのべてやらない父親啓三。
陽子がもてるのに嫉妬して、陽子のボーイフレンドを誘惑しようとする母。
陽子と血がつながっていないことを知って、急に妹の陽子を愛し始め、
性に突き動かされ、陽子の真の父母を探ろうとする兄。
そのなかで、陽子は「人を許す」ことに目覚め始めます。
ラストは意外な結末ですが、是非読んでおきたい小説です。
氷点 DVD-BOX
行方不明になったルリ子が見つかるのは本では次の日の朝なのにドラマではその日の夕方、辻口が左石の娘をくれと言った時高木が本ではかなり反対するのにドラマでは高木が薦めた事になっているなど所々違う。それ以外にもかなり端折ってます。別に本筋が変わるわけではないが気になる人は本を読まずにこのドラマを見た方がいいと思う。せめてもの救いは陽子役の石原さとみが可愛かった事くらいです。
安全地帯・玉置浩二 ベスト
このアルバムがリリースされた時期から計算すると、安全地帯が活動休止を宣言した時とぶつかるために、今までに発表した曲の寄せ集めだと思われるかもしれませんが、そうではありません。安全地帯名義、玉置浩二名義合わせて、CD2枚組み32曲収録されていますが、本当に素晴らしい曲の数々が堪能できます。それにしても、玉置浩二は「All I Do」「あこがれ」の2枚のソロアルバムとアルバム未収録曲(シングル曲「キ・ツ・イ」「氷点」「I'm Dandy」)などから曲を収録しているわけですが、安全地帯の曲のほうは「ワインレッドの心」があったり「ノーコメント」があったり「どーだい」が収録されていたりと、なんだか一貫性にかけますが、安全地帯の様々な曲を聴けると考えれば、収録曲のセンスはなかなか良いのかも知れません。44ページにも及ぶ、安全地帯の詳細な活動の履歴が記された豪華なオールカラー・ブックレット付きです。
氷点 (下) (角川文庫)
それは「原罪」である。
キリスト教を信仰していない我々には馴染みのない言葉だ。
私もこの本を読むまでは聞いたこともなかった。
この小説は単なる継子いじめの愛憎劇ではない。
生まれながらに罪を背負った人間たちの苦悩を描いた宗教的な大作である。
しかし、キリスト教についてあまり知らない者をも惹きつける魅力をもっている。
上巻、そして『続 氷点』の方も併せて読んで頂きたい。
氷点 (上) (角川文庫 (5025))
最近よくある、奇をてらっただけの小説などより
断然おもしろいです。その上、読んでいる最中も
読み終わった後も、じっくり考えさせられてしまうほど
テーマが深いのです。どの登場人物もそれぞれに可哀想で
胸が痛みました。ただ、陽子が終盤とった行動が私には
理解しかねたのですが、それだけ原罪というのは重く人間に
のしかかっているということなのでしょうか。
他の三浦綾子さんの著作ほど宗教色が濃くないようなので
どんな方にも読みやすいかと思います。