ビデオ・キャプチャー・ディヴァイス [DVD]
ウィーザーを撮った映像をとにかく何でも詰め込んだって感じの作品。
だから、よくあるバンド・ドキュメンタリーなんかと違って、ストーリー性はまったく無いです。(Play Allで見るのは多くても一回なハズ…)
で、内容はPV・ライブ・オフ映像から構成されています。
PV以外は、ライブは家庭用ビデオで撮ったようなものが殆どだし、オフ映像はメンバーが悪ノリしてるだけだったりするので、あまりバンドに思い入れの無い初心者が見ると「…う~ん」かもしれません。
でも!PVは多分全部入っているし、とてもユーモラスで、かつカッコいい作品ばかりなので、ビギナーの方も「PV+おまけ」くらいの気持ちで買えば損はしないかと思います。
あと、もちろんファンにとってはヨダレものの映像ばかりです。
『セイ・イット・エイント・ソー』のTV出演映像から、「どこでやってんだ!?」と思わせる『エル・スコルチョ』ライブ(実はタワレコ裏の駐車場…)などなど。
ファンクラブ代表のマイケルとカーリの追悼コンサートで、リヴァースがギター一本で歌う『マイケル・アンド・カーリ』は・・・
サビの「僕の声が聴こえるかい、マイケル(カーリ)」という歌詞が偶然にしては出来すぎていて、リヴァースの心中も伝わってきて、胸に来るものがあります。
とにかく!異国の地のアーティストだけあって、あまり音源以外にバンドの情報が無いので、見るとバンドの輪郭みたいなのがわかります。
バンドへの思い入れも増すと思うので、ウィーザー好きで購入を迷っている方は買いだと思います!
Hurley
米TVドラマ『LOST』のキャラクターHURLEYのポートレイトをアルバムカバーに持ってきた‘10年発表8th作(あのドラマ、結局どうなったんだろ?僕は、シーズン2の途中で挫折してしまったんですが・・・)。
そのHURLEYの巨漢ぶりを、音で表現したかのような、高音圧で、重量感のある演奏が印象的な作風だ。
あるいは、インディーズレーベルEPITAPH移籍第一弾ということもあってか、これまでで最もパンキッシュかつライヴ感のある生々しいサウンドプロダクションになっているように思う。リバースのVOスタイルも、いつになく激しい。心機一転、これがリスタートなんだという意気込みが感じられる作風だ。
が、一方では、前作同様、外部のソングライターを積極的に起用し、バンドの新しい側面を引き出そうとしている。そして、その試みは一定の効果を生み出し、各曲粒ぞろいの佳曲となった。
とは言いながらも、リバースが歌い、バンドが演奏すると、やはりいつも通りのWEEZERだ。基本路線は全く変わっていない。不変のパワーポップが満載のアルバムである。
実に安定感のある好作品だと思う。
が、個人的には、もう少しプロダクション面に注力してもらいたかった。
これは、ライブ感重視という、本作が目指した方向性だったので仕方なかったとは思うのだが、せっかくこれだけの良曲が収録されているのだから、もしももっとハイテクな制作になっていたなら・・・というふうにも感じられた。その点、ちょっと残念でした。