駿河城御前試合 (徳間文庫)
この作品はどんな風に読みたいかで評価が変わると思う
シグルイ好きは1、2、3、4、12で十分だと思うし
それ以外はおまけだと思ってもいい
結末についてどきどきしたいという人も「剣士凡て斃る」から読んでも面白いと思うし
そもそも11試合すべてバラバラの話なので順番に読む必要もない
私は前半の方が面白いと感じるので逆の順番に読んでみるのもいいだろう
冒頭に前の試合の結末を語っているところもあるがそれを知っていてもかなり面白いだろう
それと、一度に全部は絶対読んで欲しくは無い作品だ
11試合細かいところが違うが大体同じようなものなので
一度に読もうとするとほかの人がいっているように飽きる危険性が大きい
連続ドラマみたく
週に一試合ずつ(「無惨卜伝流」は三回に別けて)読んでいけば飽きることは無いだろう
wikiで紹介されているのでwikiを読んでからこの作品を読むと更に面白い…かも
シグルイ 15 (チャンピオンREDコミックス)
メタファーなんて、小難しいものを無闇に押し付けらると、
「けっ! 芸術しやがって!」と反発したくなる。
でも、この漫画にやたら出てくるイメージカット=真っ白い貝殻
山口貴由先生は、そこに、見事に言いたいことの全てを集約してしまった。
極上のメタファー。
漫画でこんなの見たことない。
描こうとしたテーマが何なのか?
読む人によって違ってくるだろう。
それが、極上の証だ。
まったく無垢な真っ白い貝殻など、存在しないのだ。
だが、ひたむきに、真白きものを求める、悲しさー
それが誠の武士。
行き着く先は、「死」しかない。
だからこそ、武士とはシグルイなり・・・なのだ。
僕はそう受け取った。
あまりにも見事すぎて、漫画を超えてしまっている。
漫画だけど、もはや芸術。
原作「駿河城御前試合」中の一篇の短編が、
こんなにも長く深い物語に生まれ変わりえるのだ。
作家の執念に、ただ、ただ、脱帽。
シグルイ 1 (チャンピオンREDコミックス)
『覚悟のススメ』をかつて読んで以来の山口作品。
かわらずの残酷描写が要注意の物語。
ストーリーは他の方のレビューにすでに多くとりあげられているので、
説明は不要でしょう。私がここで紹介したいのは、登場人物の魅力に
ついてです。
タイトルのシグルイは「死に狂う」、葉隠れの「武士道とは死ぬこと
とみつけたり」の一節を知っていれば、まさにそういう意味です。
その点、主人公の藤木源之助は完璧です。「死に狂う」とは生き方に
対する覚悟です。常に死を念頭に置き、「生」に執着しないことで自ら
を曲げず、動物としての人間ではなく武士としての生き方です。この
「武士」としてのあり方が藤木源之助は完璧です。頭で考えて武士道
を貫くとかそういうレベルではありません。武士道が体に染み付いて
いる、まさに体現者なのです。
だから、
侮辱される→武士としての誇りを守ろうとする→相手を斬り捨てる
ではなく、
侮辱される→相手を斬り捨てる
という感じです。思考回路というものがほとんどなく、身体に刻み込
まれた己の幹というか軸にただ忠実に従いながら、「私」というもの
を捨てさり、ある種「無の境地」のなかで生きているのです。
いや、むしろ藤木源之助は武士道に生かされているのかもしれません。
こういう主人公のあり方は、覚悟のススメの主人公・葉隠覚悟にも共通
しているように思えます。
藤木源之助はカッコいいかと言われたら、わからない。
藤木源之助は美しいかと言われると、そうだ。
S.H.フィギュアーツ 強化外骨格 零 -最終局面- 限定品
こういうコアなファン向けアイテムはWEB限定でも仕方ないと思いますが台座の台詞の字が間違っていたりどうにも詰めが甘い印象です。
覚悟の頭部はサンプル画像の物とは別物で全く似ていません、エッチング製の眼鏡もしっかりと装着されずにポロポロ落ちます、しかもいとも簡単にひん曲がります。
腹部、腕部包帯は原作通りに作ってありますが血の痕が無いので非常に淡白です。
左右赤熱化ハンドは通常の零にも装着可能で遊べる仕様ですが各パーツがポロポロ外れ易かった所は改善されていません。
ファンの方は通常受注で手に入れているかもしれませんが手に入れ損なった人はもう少し価格が落ち着いてからでも遅くは無いと思います。