LOVE MY LIFE ラブ マイ ライフ [DVD]
なかなかハッピーエンドが少ない同性愛がテーマの作品ですが、こちらは全体的に爽やかで可愛らしいです。同性が好きだけどハッピーでやってるよ!というメッセージが伝わってきます。登場人物の描写が細かくて、特にサブキャラクターのタケちゃんがイイキャラしてます。学校の様子などは非常にリアルで、演技であることを感じさせません。いちこのパパも、リビングでゲイ雑誌を眺めるなど、細かな配慮が冴えています。セクシャリティを問わず十分楽しめると思います。見終わった時の清涼感が清々しいです。原作はあくまで違う作品なので、どちらが良いかくらべる事はナンセンスだと感じます。私はどちらも好きです。
Love my life (Feelコミックス)
ストーリーは♀♀同性愛の、ファンタジーです。
主人公のいちこは19歳。
女の子の恋人がいて、ゲイのパパとレズビアンのママの間に生まれた子で。
同じ学校に通うゲイの男の子の相談に乗ってあげたり、恋人のエリーとしばらくあえなくなったり、いろんなことがあって。
設定やストーリーの語られ方はちょっと御伽噺っぽくて、そこが素敵と思う反面現実味に欠けるともいえるけれど、
登場人物の心の動きがとても自然です。
とくに主人公はすごくまっすぐな心をもったとてもキュートな子で、
読んでいて大好きになりました。
そう思って振り返ってみると、この作品には、
人生の大事なことについて誰かと誰かが率直に語り合う場面がとても多いことに気がつきました。
これを書いている私は同性愛の人とデートもえっちもしたことはないですが、
この本を読むと、ビアンの人たちってこういう愛を生きているんだろうなあって、
自然に、やさしい気持ちで、見詰めることができる。そう思います。
シンプルで線のなめらかな絵柄も素敵です。
フリーソウル (Feelコミックス)
これがやまじえびねさんの作品で一番新しい作品なのかな。
他の方のレビューで書かれているとおり、とても完成された作品だと思います。
この方の作品は最新作(筆を進める)になるにつれて、
完成度があがってきているのではないでしょうか。
この作品は、漫画家のビアンの女性が主人公です。
セックスシーンがあるのでやや注意は必要ですが、淡白でそれさえも美しいです。
同時進行で本編と並行に主人公の漫画が登場します。
主人公の心情の変化などがわかりやすく描かれており、
私はフリーソウルのアナザーワールドだと思っております。
淡々と物語は進むのに、何故か少し後方からストーリーを見ているようでした。
女性特有の独占欲というか、固執した概念がとても上手に作中に表れています。
それでいてじっとりした感じはなく、あっさりしています。
この作品のみそは、後からじわっと切ないものがこみ上げてくるところです。
やまじえびねさんの作品では一番きれいにまとめられているとおもいます。