メトロポリス 完全復元版(2枚組) [DVD]
同じ紀伊國屋書店からリリースされたレストア版(以降CE版)に新たに発見された欠落シーンを追加しています。
追加シーンは、突然雨が降ったかのようになりますのですぐわかります。
画質は予想していたよりはマシですが、前後のシーンがレストアされた画質のため、後付け感と言うか寄せ集め感がCE版より目立ちます。と言うか明らかに浮いてます。
全体のバランス、観やすさで考えるならばCE版の方が良いと思いますので、復活された欠落シーンにどれだけ価値を見出だせるか、が評価の別れ目と言えそうです。
欠落シーンは、復活させる必要あるのかな?と思うような些細なカットから、スチル以外は失われたと信じられていたヘルの像の前でやり合うヨー・フレダーセンとロトヴァングのシーンまで様々です。
個人的には全体のテンポとかも含めて悪くないとは思いますが、やはり画質をもう少しなんとかして欲しかったかな。
そのうち復活シーンを含めた究極レストア版とかが出そうで怖い…
メトロポリス [Blu-ray]
いくら海外で絶賛されようと、脚本は詰め込み過ぎで薄っぺらだし、演出はメリハリに欠けてしまりがないし、主人公たちの素人演技はまわりがベテラン揃いなだけに気に障るし、音楽は悪くはないけど合っているとも言いがたいし・・・と、欠点だらけなのはわかっているのですが、それでもこの作品はお気に入りです。
なんというか、あの素晴らしい作画と美術の世界に浸っていたい・・・という感じですかね。
ベタですが、あの状況下で好きな女(の子)を危険を顧みずに救おうとする主人公には、どうしようもなくロマンを感じてしまいますし(笑)、それを救えないという切なさもたまりません。
作画と美術だけは良いという日本のアニメーションの悪い見本のような作品です。
GetBackers奪還屋 ~メトロポリス奪還作戦!~
一度クリアすると手に入れられるカードは、仲よくさせておいたキャラ同士の物語形式になっていて、繰り返しやりこみ要素も高。このコンビが見たいというファン心理をついていると思います。
原作の絵そのままかと思えるようなグラフィックはファンなら買いです。
個人的にはシナリオがコミカルなのも繰り返しやりこみが辛くならなくていいかと。
メトロポリス
初版が昭和24年9月15日ということで、今から半世紀以上の漫画になります。
コマが大きく、話の展開が大変速いので理解しながら読まないと
読解することが困難になります(昔の漫画にはよくあるパターンですが)。
人造蛋白質から生まれたミッチィという主人公が人間社会と関わっていくのですが、
ストーリー的には現在の漫画に引けをとらない秀逸なものです。
作者自身、ミッチィをアトムの原型となった人物と評していますので、
興味のある人は読んでみることをお奨めします。
ディズニーのミッキーマウスをパロったもの(ミキマウス・ウォルトディズニーニ)、
というよりかもうほぼそのままなキャラクターが出てきたときは版権は大丈夫なのか?
と要らぬ心配もしてみたり(ウォルト社は版権管理が非常に厳しいことで有名)。
物語のラストが、手塚氏の中期の作品「人間ども集まれ!」に通ずるところがありました。
動きのあるコマ割りと絵が上手な漫画家が多い現在において、
単純に比較すると☆3つになってしまいますが、
初期のSF手塚漫画を見たい方にはお奨めの作品です。