去年マリエンバートで HDニューマスター版 [DVD]
待ちに待った再発ですね。馬鹿みたいなプレミアが着いて、そんな業者から買うの止めましょう。 そして旧盤はPALマスターからの変換した4%の早回しなので注意。 詩的、観念的でありながら、映像表現を変えた作品です。勅使河原宏や吉田喜重に影響を与えました。楽しみです。
アメリカではクライテリオンからブルーレイが出ています。英語字幕しかありませんが、映像はこのDVDに比べて、数倍解像度が高く思えました。
去年マリエンバートで [Blu-ray]
暗鬱な城館で出会った、男と女の記憶が食い違い、互いに主張し合ってゆずらない。徐々に軟化し、男の主張を受け入れてゆく女・・・。どちらが本当のことを言っているのか、あるいはどちらも嘘をついているのか、それともすべては男の妄想で最初から女など存在しなかったのか・・・。意味不明の会話。繰り返されるゲーム。突然生気を失い彫像と化したかのように立ち尽くす人々・・・。過剰に飾り立てられた美しくも冷たい空間を移動するうちに、奇怪なオルガンの調べと独白が見るものを不安に陥れる。
また、ジャンプショットとフラッシュバックの多用により、時間と空間の正確な認識が失われてゆき、脈絡もなく潜入される意味不明のショットと不可解なモンタージュにより現実と幻想との境界さえも不明となる。
主人公たちと共にバロック(実際にはロココらしいが)な映像の迷宮をさまよううちに自分自身の現実さえもが侵食されていることに気付く。この美麗で暗鬱な城館は私たちの人生のメタファーでもあるのだ。果たして私たちは現実を認識できているのだろうか?現実だと思っているものは実は幻想にすぎないのではないか・・・。
短編2作を含む、140分にも及ぶ特典映像もうれしいところ。(実は僕はまだ見ていないのだが・・・)
アート系映画ファン必見の、オール・タイム・ベスト級、レネの最高傑作。
Winners 2 ~アカデミー賞で聴くクラシック(国際映画祭)~
このアルバムの個性は、何といってもカラーブックレットの魅力だ。
収録曲の関連映画のDVDジャケット、そして、いろいろな
映画の歴史データを収録している。
モーツァルトのCDを多く発売されている現在、こちらも多く収録しているものの、かえって、ほかの作曲(バッハ)などを引き立てる感じとまで聞こえる曲のクオリティーである。
冒頭の「愛のよろこび」は、テレビCMでもよく使われる曲で、
プレスリーの「好きにならずにいられない」の限局である。
癒されるヴァイオリンの音色のこの曲を始め、
名曲、名演奏を凝縮している。
アカデミー賞だけでなく、「かくも長き不在」などカンヌ受賞作でもとりわけ名画と称されるもの、それに使われている曲だから、
クラシックを叙情的に楽しむには格好のアルバムだ。