ひらり
島田紳助プロデュースの作品が2作品、収められている。どちらも非常に心に響く作品となっている。情感たっぷりに歌うRYOEIの歌声も必見だ。まず、ひらりは終わった恋を見事に歌い上げている。ひらり頑張ったの。恋は頑張るものじゃないのに。という出だしで始まって、終わった恋に付いてストーリー展開されていく。メロディーもさることながら、歌詞が紳助ならではの味わいのある歌詞で、聴いていて清々しい。そして2曲目の泣いてもいいですか。これは秀逸としか言い様がない。今日だけ泣いてもいいですか。で始まるこの曲は2009年のフジテレビ26時間テレビのエンディングとして作られた曲である。RYOEIがつるの剛士と崎本に提供した曲を、セルフカバーで今回収録された。あの感動がよみがえってくる曲である。26時間テレビの大合唱がよみがえってくるかのような、素晴らしい歌唱力と歌その物が持つ魅力に溢れた曲である。ギターアレンジバージョンとなっていて、それはそれで魅力的である。ひらりと泣いてもいいですか。どちらも後味の清々しい作品だ。聴いて損は無いだろう。
ピュア百合アンソロジー ひらり、 Vol.9
前号と同じく豪華な顔ぶれが今号も揃い、充実した内容となっております。
しかし、藤こよみ先生の「犬と猫」。掲載されている作品の中で、どうしてもこの作品だけは、私は楽しむことが出来ませんでした。
他の方も書かれているように、お話しは残酷で、百合作品であるのかも微妙です。一度読んで、読み返したいとは、私は思いませんでした。
「ピュア百合アンソロジー」を掲げている『ひらり、』において、こうした作品の掲載は、やや疑問です。
とはいえ、それを差し引いても、今号も充実した内容だったと思うので、星を4つ付けさせていただきました。
レビューというより、感想文になってしまってすみません(>_<)
ピュア百合アンソロジー ひらり、 Vol.8
『ひらり、』は毎回好みに合うものが多く、今回の掲載作もどれも良かったです。「花と稲妻」(袴田めら)、「女の子の設計図」(紺野キタ)、「泣き虫王子様」(大沢あまね)、「きらきらのなつ」(ささだあすか)が特に好みのど真ん中でした。こうして挙げるとあれもこれもと際限がなくなりそうなくらい。
掲載作家は18名。400ページ。明確に他誌との作風の差別化もできていて、競合する百合漫画誌でお仕事をされている作家さんも『ひらり、』の雰囲気に合った作品を描かれているように思います。
ピュア百合アンソロジー ひらり、 Vol.1
今回、新たに新書館さんから百合アンソロジーが発売されました。星の数なのですが今回は星3つを付けさせていただきました。理由は「百合少女」で執筆した未幡さんを除くと、百合初挑戦と言う作家さんが多く、ヘビーな百合ファンから見ると少し物足りない感じですが、今後の期待を込めてこの評価としました。百合作品を数多く出している出版社から比べれば新規参入の出版社が試行錯誤するのは当たり前の事。以前にも申し上げましたが、まずは百合アンソロジーを出版する姿勢が大事なので、それが続く事によって良い作家さんが輩出されていくと言えます。更に良い作家さんを発掘するのにはこういう百合アンソロジーを出版する事は欠かせないと言えるでしょう。
新書館さんの奮闘に期待しています。