バグズ・ライフ [DVD]
「チリも積もれば山となる」、「勧善懲悪の物語」よくありがちな舞台設定ですが、違うのは虫を主人公にしていることです。人間を主人公にして物語を描くより、虫を主人公にした方が子どもは入って行きやすい。映像もきれいで、音楽も素晴らしかったが何より、本作品はそのメッセージ性が優れているのだと思います。
また昆虫のリアルな姿も興味を引かれるものでした。アリやカマキリ、バッタ、蛾など多分にその生態を研究し、描かれたものであろうことが感じられました。
主人公は、嘘を真実に変えるちからを持っている素晴らしい人格の持ち主です。普段はだらしなかったり頼りなかったりしても、いざという時は勇気を発揮できる。これはまるで『電車男』の主人公を見ているようです。それが昆虫であるだけ、多くの子どもに勇気を与えられるのではないでしょうか。
冒険によって得た仲間、絆の強さ、子どもの出来ること・・・大人が見ても面白いですが、本作品は特に子どもに見せてあげたい。主人公からでなくとも勇気をもらえる場面はたくさんあるはずです。今の子どもに足りない「生きる力」を本作品は教えてくれている、そんな気が私にはしました。
バグズ・ライフ [Blu-ray]
ピクサーの作品群はどれも素晴らしい作品で好きなのですが、
その中で何故か続編が作られない&BD化してない作品が正に本作ではないかと。
おそらく興行的に振るわなかったんだと思いますが、
主人公のフリックを筆頭にホッパー、そして愉快なフランシス、ハイムリック、
タック&ロールをはじめ個性的で印象的なキャラクターたちといい、
数あるピクサー作品群の中でも個人的に印象に残る好きな作品です。
今回のBD化はもちろん嬉しいのですが、そろそろ続編にも期待したいところです。
バグズ・ライフ ― オリジナル・サウンドトラック
ランディ・ニューマンのスコアの素晴らしさは語るまでもありません。
本作を観た人ならお分かりだと思います。
そのスコアにどっぷりと浸りたくてCDを買いましたが
残念ながら聴きたいと思ってた曲が入っていません。
●オープニングクレジット〜
アリたちが食料をせっせと集めるシーンに流れたスコア
●アリのフリックがサーカス団一行を連れていくシーン
アリの住処に着く前の飛んでいる場面で流れた曲です。
●フリックとサーカス団が分かれるラストシーン
この感動の曲なのに入ってないとは!
「組曲」でそれらしい音楽は入っているのですが
劇中バージョンでちゃんと収録してほしかったです。
あと作品では使われなかった
1曲目のイメージソング(日本語)は違和感ありました。
ですので★3つ。
完全版のリリースを期待します。
バグズ・ライフ [DVD]
スティーブ・ジョブズ率いるPIXERのフルCGアニメーションの第3作。
フルCGのデータの面から見ると本作が一番凄い。特に驚いたのは草のCG処理。これは驚異的なレンダリングとマスク処理が必要だったはず。心温まるストーリーの影でCG部隊は今回も信じがたいプロの仕事を分かる人しか分からないように難なくこなしている。恐るべき黒子だ。
ストーリーも素晴らしい。小さな石の意味を理解できる人間にならねばなと思う。