泥の家族 (幻冬舎よしもと文庫)
●気負いのない淡々とした調子、徹底的に対象を引き離して描いています。●それほど派手でもないけど決して地味でもない微妙な出来事の数々。●殺風景さに最後まで引き込まれました。芸能人の書き物としては異色のタッチです。●最後は結構衝撃的なエピソードが用意されています。それを期待して読み進んでみてください。内容が記せないので歯がゆいですが。
"冒冒ビデオ(下)~今田耕司,東野幸治,板尾創路~" [VHS]
板尾創路は傑出したシュールレアリストだ。
岡本太郎の顔がリボンの絵「痛ましき腕」という初期作品を、笑いととるか芸術ととるか、そう悩んだときがある。板尾のシュールさは笑っていいのか、それとも笑ってはいけないのか。
板尾の嫁に聞いてみよう!
泥の家族
どこにでもあるような中流の家庭で過ごしたさわやかな青春思い出小説ではなく、題名のとおり泥のようにぬかるんだ家族の肖像が描かれている。
弟に生理のことを教えるバカエロの姉。
ナンパされた後にサザンのテープを聴きながらカーセックスでの初体験など、風景が頭に浮かんでくるような文章力。
どんな家族も時間は淡々と過ぎていく。
にごったレンズで走馬灯を眺めた様な読後感でした。