ひとヒナタ(初回限定盤)(DVD付)
人は変われるというメッセージを示した前作「私は私をあとにして」
デビュー当時からアレンジャーを務めた吉俣良さんから離れ、
彼女自身もまだまだ目指すべき自分へと向かっている途中であると思います
そして今作「ひとヒナタ」ではその過程を見せるかのように、
人と人との繋がりを大切にすること、彼女の想いがひしひしと伝わってきます
前述の通り、このアルバムでは人の体温のような温もり、
出逢った人々への感謝の気持ちで溢れており、
「誕生日」「こと」「my present」はまさにそんな誰もが抱く"優しい想い"を
繊細に表しています(人に伝えたいこと程言葉に表現するのは難しいですよね)
背中を押してくれるような力強い意志を感じる「モウイチド」「雨が空から離れたら」
ゆったりとした癒しに包まれる「夏の気まぐれ」「時の列車」「やっぱり」
アルバム曲である「青雲」「青春たちの声がする」にも抜かりはない
そして人との恒久の関わりを歌った名曲「春隣」…
全ては感動さえ覚えるラスト「my present」に繋がります
人から感じる、眩しいくらいに真っ直ぐなヒナタ…
素晴らしい、という言葉だけでは足りないくらいです
ひとヒナタ
私もCMで彼女の歌声に魅了された1人です。某電鉄会社のCMです。そのCMの度にたった15秒間ですが釘付けです。映像とのマッチングに、たった15秒間ですが映画を観てるような錯覚に陥るくらい歌にインパクトがありました。何ていう人が歌ってるんだろうと画面下を見ると『熊木杏里』。歌は『時の列車』。ネットで調べるとアルバムが出てるじゃないですか。『ひとヒナタ』。アコースティックの心地良さと、熊木杏里の世界観を表した詞、ハスキーで優しい歌声。吸い込まれるほどに聴いてしまいます。癒されたい方にはホントにお勧めです。
日本の私鉄 京王電鉄
京王電鉄について多角的に論じた本である。
いい点は、京王という会社を単なる鉄道会社と捉えず、グループ全体を論じている点である。
連結財務諸表を見れば京王にとって鉄道事業は柱の一つ(無論重要性は高いが)にすぎないが、本書でも指摘されているとおり、鉄道ファンはそのような視点を持っていない場合が多い。京王というグループ全体から鉄道事業を捉えるという視点は類書にないメリットである。
一方、専門用語が何の説明もなく出てきたり(平行ダイヤ、都交、スジ、YG現示など)、出典や根拠が不明確で検証不能であったり(戦前の東急への京王の合併を巡る独自見解など、陸上交通事業調整法により中央本線以南の陸上交通は東急を統合主体として整理統合が行われたという通説を覆すだけの根拠に乏しい)するなど、欠点も多い。本書がそもそも鉄道マニア向けなのか(車両運用に50頁を割く点からみるとマニア向けか)、もっと一般向けなのか、焦点が絞られていないが故の欠点かもしれない。