ねこもこら
社会人一年生男子とその同居猫の話。軽いタッチといい、雑誌連載の形態といい、つまりは猫エッセイ漫画『ねこあきない』のフィクション版なわけである。良い意味で気軽に読める面白さなのだが、長期連載作品『あの山越えて』との対比(息抜き?)として考えるなら、ここは是非ファンタジーものをやって欲しいところ……。まあそういう性質の作品なので代表作になるといったものではないけれど、構築度の高い諸作と比べて作者が楽しんで描いている感じが伝わってくるのがこの手の小品の醍醐味であって、この『ねこもこら』も例外ではない。
あの山越えて 18 (秋田レディースコミックスセレクション)
あの山越えて 18 (秋田レディースコミックスセレクション)
あの山越えて 1 (秋田レディースコミックスセレクション)
この夢路行氏の『あの山越えて』も、はや18巻。
ほぼ年1冊ペースの刊行ですが、第1巻は2003年(平成15年)03月刊行となっています。そして最新の18巻は、2011年(平成23年)04月刊行。この間、ジャスト8年!お見事としか言えません!!
この夢路行氏の『あの山越えて』も、はや18巻。
ほぼ年1冊ペースの刊行ですが、第1巻は2003年(平成15年)03月刊行となっています。そして最新の18巻は、2011年(平成23年)04月刊行。この間、ジャスト8年!お見事としか言えません!!
と言う訳でも無いのでしょうが、今回は「最初に受け持った小学5年生は、卒業の6年生まで担任だったけど、特別!」という、毎年学年1クラスの平和でのどか(最近はそうでもなくて困っていますが)な、山の中の農村小学校!
自分達よりも、危なっかしい?都会ッ子丸出しで、失敗やらドジの連続……しかも、田舎の事知らず!!な、若い?女の担任の先生に、すっかり不安を抱いて一致団結!?お陰で、卒業後も何だかんだで他の卒業生達よりも、妙なな連帯感で結ばれています。
そんな彼らも成人!して……成人したなりの、愚痴や悩みを抱えては、主人公・ヒロインの先生を頼ります。
今回はそんなお話ばかりで、チョッピリ時間経過が淋しいという、雰囲気も漂わせます。
田んぼと畑ばかりの、小さな山の小学校。
1学年1学級(クラス)、生まれた時からみんな一緒、幼稚園も小学校も中学校も、そんな中でのほんの小さな出来事も、みんな取っては大騒ぎ、そう若くて美人(じゃなくて御免ね!)の先生が、やって来た!
でも……「都会育ち丸出しで、何も知らなくて、当時喧嘩をしていた彼から、回って来た手紙を思わず読んじゃった!くらいです」サスガにもう先生、返す言葉もありませんが一応、「で、何て書いてあったの?」
「頼りなさそうな先生だけど、大丈夫かな?」ええ、ええ!分かってましたよ!!とは、先生の独り言。
頼りなさそうだけど、イザとなったら大丈夫!旦那様とラブラブで、田んぼや畑や、山の花や実が珍しくて、いつも何かを見付けては、楽しそうに持ち歩いている。あんなものの、どこがそんなにいいんだろう?みんな不思議、でもみんな大好きな先生。
「だから、内緒ですよ、実は……」の大告白も、あったりする。ところが、後日別の同級生から電話があった時に、相手の方から「あの2人どうかなっている様子、ありました?」と聞かれて、「何で知っているの?」と聞き返すと、「あの2人がいつ結婚するか、クラス中で賭をしているんです!情報があったら、教えて下さい!!」あらら、秘密の関係もダダ漏れとは、同級生恐るべし!
で、しんみりした年の瀬の先生でしたが、新年には何の事は無くみんなドヤドヤと、先生宅に「初詣のついでに来た!」通し寄せて、しんみりした空気はまたしても、どこかへ行きました。
そして、行く人がいても来る人がいて、校長先生が替わり馴染みの先生も転任し、新しい校長や年下の先生が来て、インフルエンザが流行れば慌てる……そんな、こんなでまだまだこの『あの山越えて』も、続いて行くようです。