「ARGENTI PHILOMELA」や「ANOTHER」と同じく幻想世界をコンセプトに据えたアルバムである！サウンド傾向としては過去のコンセプトアルバムで用いられた宗教音楽や民族音楽の要素は顕著ではなくリバーブ感あるピアノの範奏をメインに据え、コントラバスやバイオリンなどの弦楽隊のアンサンブルも入る非常にアンプラグ寄りな空気感を感じさせるサウンドメイクをした非常にゆったりとした楽曲のみで構成されている。8曲通して一つの物語になっており、その世界観は9トラック目のデータトラックでビジュアル的にも確認できる。なお「うつくしいせかい」「かげがえのないまいにち」の2曲のヴォーカルにはゲーム音楽や同人音楽界隈では有名な"真里絵"を迎えているのでそちらのファンも要チェックであると言えよう。他の全トラックはオリジナルメンバーのMaricaがヴォーカルを担当しているぞ。ただ全体的に少々リバーブ感が強く各パートの帯域がぶつかり気味で少々聴きづらい部分もあるが、それ以上に突出したオリジナリティと作品性を感じさせるアルバムである！