ロック・ミュージックをこよなく愛するアメリカの大人気絵本作家クロザウスカさんが著し世界中で大ヒットした傑作絵本です。ジョーおじさんが牧場で一日中一生懸命に働いて夕焼け空がまっかっかとなりお家へ帰った後、納屋にいる５匹の動物たちは急いで今夜開かれるロック・コンサートの準備を始めるのでした。
単純な様で今まで誰も考えなかった動物たちのロック・バンドその名も「パンクファーム」というアイディアを生み出した作者はとっても偉いなあと思います。ドラムはしろと黒まだらのブーン君、ベースはおしゃれのっぽのブラム君、エレキギターはかわいいピンクのプルプルピーブゥ、ヴォーカルは白いふわふわモコモコメー、キーボードは赤いトサカのコッコ、とみんなライヴ・パフォーマンス中はサングラスでビシッと決めてロック魂を爆発させてくれます。そして彼らの大ヒット・ナンバーは、曲名はピンと来ないけれど歌詞を聴けば絶対に誰もが知っている農場にピッタリのあの名曲ですね。残念ながら音だけは聴こえませんが彼らのクレイジーな演奏振りの描写は迫力満点で、まるで本物のロック・コンサートに参加しているみたいに熱狂するオーディエンスの興奮が伝わって来て身も心も最高に熱くなるでしょう。もちろんこのライヴに参加しているのは全員動物たちで、観客達を見張る警備員が立っているのもリアルで良いですね。ストーリー自体はとてもシンプルですが、とにかく読んだ方の明日に元気と勇気をくれる動物絵本をたっぷりとお楽しみくださいね。尚、レビュータイトルの冒頭のフレーズはこれを書いている時点では誰もが知っている２０１２年の大ブレイクお笑い芸人すぎちゃんの大ヒットギャグでありまして、もしかすると数年後にはわからなくなっているかも知れませんので念の為に書いておきますね。