本放送時、前作「コンバトラーV」から、つづけて見ていました。
天空剣による豪快な決め技、物語終盤で天空剣が通じない敵強化メカが登場し、「謎の鷹メカとの合体→超電磁ボール装備」など、ロボットもの定番のパワーアップを楽しみながら見ておりました。回を追うごとにハードになる展開で、のめりこみ度は「コンV」を超えていました。

やがて、ボルテスは敵の本拠地・ボアザン星に乗り込み、敵星で革命が勃発、物語はさらにシリアス度を増します。

そして、地球＋ボアザン革命軍の圧倒的優勢の中、敵将の美形キャラ・ハイネルは、ボルテスVメインパイロットの健一と、もはや勝利云々を超え「男のメンツ」を賭けた最終決戦を展開！！
その中で明かされた「驚愕の事実」は、本作を監督した長浜忠夫氏の、いわゆる「長浜ロマンロボットアニメ三部作」（「コンバトラーV」、本作、「闘将ダイモス」）の中で、最もドラマチックなもので、アニメ史に残る「大どんでん返し」でありました。

ハイネル役の市川治さんは、美形キャラで数々の名演技をみせた方ですが、本作でのハイネルこそが「最高」であったと断言できます。

ボルテスVは「苦難や謎を乗り越えた父子の再会」が物語を貫く大テーマですが、悲劇の武人・ハイネルの貴種流離譚も極めて重要な、もう一つの物語の柱であったと思うのです。