サードガールの頃から、彼女や奥さんがいる相手との恋愛、平たく言っちゃえば浮気。
または出逢って数時間で蜜月。偏見ではありますが、プロのお水さん女性賛美。
そんな不道徳な（よく考えると普通の女子達には迷惑な人たちの）物語をオシャレに、カッコよく描く作家さんですが、
本作も、そっちへ行っちゃう匂いがプンプン。奥さんのいる男性に、ＢＦがいる女の子が。のパターン。
いや、それをどうこう言う気はないです。さらりと運んでますし恋愛ものとして面白いから。

で、その主人公の周りをオシャレアイテムと、ちょっと魅力的な脇役で固め、ロハスな食とか小物とかで
彩を添えるというね。いつものパターン。
ただ、発掘系女子というのが本作は新鮮なのかな。まあ一般には縁のない業界ですし。
つまり、物語世界づくりは今回も細かい。で、全体的には面白いのですが。

大筋の物語の来し方行く末が見えないのが作風で、それもハラハラしなくて好きなのですが本作はなー。
大筋なさ過ぎて、世界書き込み過ぎて、どこへ行くの〜？　な感じで。
主人公の生活環境とか性格は分かったけど、で、これは何のお話なの〜？　で。掴みどころが無さすぎ。
退屈じゃないけど、うーん、書き込みすぎて逆にリアルから遠くなってる気がして、そうだ。白けるのです。
キャラ全員の心境が良くわからん。誰にも同調出来ない。不思議な事に気のいいオバちゃん達、という
オノレに近い筈のキャラの気持ちもわからん。何故なのだろう？？？？

それと、年々、この作家さんが笑うツボ。としているらしい場所が笑えなくなって来ているのも解らない。
何が面白いのか、どうしてそれがアウトなのか？　謎は深まり行くばかり。
なんとなく面白いけど、気分が散らかる作品でした。いや、いつもの通りといえば、いつもの通りなんですけどね。