初めて読む方は真ん中あたりで「ゲッターロボG登場」みたいな短篇が挟まれているので「おやっ」と思われたかもしれませんが、ゲッターロボGは当初「ゲッターロボ」に続いて週刊少年サンデーで連載されていたのが途中で冒険王に連載が移ったため、冒険王版の最初のほうに「ゲッターロボGの紹介」が入っています。
　これまでのコミックでは特にこの辺の「接合部」あたりがばっさりカットされているので、初めて読む人が感じる違和感は少ないかもしれませんが、連載当時を読んでいる我々から見るとどうしてもそっちのほうが違和感が強いです。なので今回の連載当時をそのまま掲載した「オリジナル版」は嬉しい限り！

　掲載誌が違うためか、前半の「魔王鬼」「ブライ大帝怒る！」ではかなり残酷なシーンが頻出しますが、その後は（あくまで比較的ですが）残酷なシーンが減っています。また月刊誌掲載になったためでしょう、竜馬や隼人ら個人の活躍よりゲッターの戦闘シーンが多くなっているのも「冒険王版」の特徴かな。

　そしてラスト5話（月刊誌のボリュームで）を使った「最後の戦い」。
　超古代兵器「ウザーラ」登場→ゲッター敗北・拉致→百鬼帝国総攻撃によって日本は滅亡寸前に追い込まれ→ゲッター怒涛の反撃と最終決戦！！　何べん読んでも心躍ります。

　その後のゲッターシリーズは石川賢さんの絵柄が変わったこともあって、どうしてもゲッターロボ・ロボGほどののめり込みはできず、やはり初期の2シリーズが個人的には正統な物語です。