最初にニュースで見たときには、売名行為でシリアに潜入したジャーナリストが愚かにもテロリストに捉えられた、迷惑な行為だと感じていました。でもその後に、彼の今までの行為を見聞きするにつけ、本当に平和を愛し、戦争、テロの虚しさを世界に知らしめようとした本当に素晴らしい日本人ジャーナリストだと誇りに感じました。最悪の結果を目の当たりにした今でも、あの画像が嘘であって欲しい、なんとか、生きて帰ってきて欲しい。ただそれだけです。憎しみの連鎖だけは抱かないで欲しいと、言います。出来ることならそうしたい。でも平和を愛し、子供を愛し、（自分を含めた家族のためにも）生還を望んでいた彼のことを無残にも惨殺したＩＳＩＳのことだけはどうしても許せません。彼は死地に赴く前に｢私に万が一のことがあってもシリアの人のことを憎まないで下さい、総ての責任は私にあります｣ということを述べています。私自身、トルコでイスラム教に接した際に、本来のイスラム教とは世界を平和に導く最も素晴らしい宗教ではないかと感じています。あの様な邪教を産出した責任は世界中の貧富の差があまりにも開き過ぎていることを見過ごしている政治の貧困にあると思います。世界の平和のために貢献した後藤さんの御冥福をいまはただお祈りします。そして彼の著書が多くの方に読まれることを期待しています。