老中として田沼意次が登場しますから、時代は徳川幕府中期
将軍は九代の徳川家治の時代になります
池上氏の代表作の仕掛け人シリーズは、この時代の後、徳川家斉の時代ですから
その前夜の時代ですね。

田沼時代は、商工業が発展した一方、贈収賄が横行する時代でした。
田沼意次は汚職政治家の代表のように言われていますけど。
実際のところ、そういう問題は江戸時代を通じてあったことであり。
田沼が特別ひどかったと言うわけではなかったようです。

名君の誉の高い吉宗の時代が過ぎて、徳川幕府の衰退が徐々に進む時代ではあるが
まだまだ太平と呼べる時代に、剣士として生きる小兵太と大二郎親子の物語
史実も絡めながら楽しめます

加藤登紀子さんのコンサートに一度行き、そのときの感動が忘れられず購入しました。好きな曲は「あなたに」「童神~天の子守歌~」「花」です。何度聞いても飽きません。これからも愛聴盤となりそうです。

ドアを開けた時にしか見えないものですが、あるとないとでは大違い！！
ドアストライカーのビスの部分が見えなくなり高級感が出ます。

「コミック乱」で連載中の人気劇画が単行本として、世に出ました。
池波正太郎の名著「剣客商売」は、映画になり、TVドラマにもなりました。
劇画ではさいとう・たかを先生が、同じリイド社から出されていますが、
私個人は大島版「剣客商売」が好きです。

この劇画をきっかけに、池波正太郎先生の小説にも興味を持たれたら幸いです。

『勝負』 　士官を願う青年剣士と大二郎の話。
　　　　　　木刀での勝負では大二郎は負けたが、真剣では決して負けないと
　　　　　　三冬が自信をもって言ったのは印象的でした。
『初孫命名』　大二郎と三冬との間に生まれた小兵太の初孫の命名の話
『その日の三冬』　井関道場時代に剣才はありながら、身分が低く容貌が醜いために嘲笑された剣士
　　　　　　　　　　　　三冬は彼を何かと気にかけていた。そして思いがけず再開する。
『時雨蕎麦』　　小兵太の昔馴染みの老人の再婚話が持ち上がるが。

ちなみに作品の中で、木刀で打ち合っているが。
防具や竹刀がなかった。この時代の剣術の鍛錬は、型によるものが中心でした。
打ち合いによる稽古もあったが、寸止めが基本でした。
もちろん本当に木刀で相手の体に打ち合ったりする試合も行われる事もあったようですが。
一歩間違えれば相手を殺してしまう事だけに、滅多になく、それも上段者同士でなければ許されなかったようです
この時代には、多くの流派が、他流試合を原則禁止していたのはこのためでしょう。
他流同士では、型が違うから型による試合など出来ない。
だからと言って、実際に打ち合いなどやって相手を殺したり、大けがをさせることになればそれこそ遺恨になってしまいますからね
作中では大二郎が木刀で相手を打ち据えているのは、明らかに間違った描写ですね