天上の愛地上の恋 第11巻 (花とゆめCOMICS)
この手の本に史実を求める人もいないだろうが、多少の真実も含まれていたりするので、かえってハプスブルク家を多少知っている方のほうが楽しめるかもしれない。
まずルドルフ皇太子がとっても頭のいい、繊細な美少年として描かれる。これは割と珍しいのではないか。彼と、まったくの架空の人物、宮廷司祭アルフレートとの恋物語。って、自分で書いててとんでもない話のように思えてきたが、著者は結構まじめに取り組んでいるのである。ルドルフ様のアルフレートへの思いは最後まで一貫しているのだが、このアルフレートが「バカ」がつくほどの真面目なやつで、倫理的に、宗教的に、政治的に、ふらふらふらふらするんだな。
個人的には、アルフレートが憎みつつ惹かれる悪役、ヴァーベンベルク様のファンだった。死の間際、ルドルフ様に勝ったと確信したときの彼の笑みには、やられましたぜ。機会があればメルクの修道院をのぞいてみたい。
ほかにも、ルドルフが皇帝になる日に希望をつなぎ続けるトスカーナ家のサルヴァトール大公とオペラ座の踊り子のミリさんの恋、根強い人気のルードヴィッヒ2世もちょこっとだがカッコよく登場するし、ルドルフ様の愛犬アレクサンダー、深刻な話の中にちょっとしたコメディーを持ち込む妹のマリア・ヴァレリーと、魅力的な人物たちが物語を彩る。
星五つはつけられないが、埋もれさせるには惜しい作品かも。
まずルドルフ皇太子がとっても頭のいい、繊細な美少年として描かれる。これは割と珍しいのではないか。彼と、まったくの架空の人物、宮廷司祭アルフレートとの恋物語。って、自分で書いててとんでもない話のように思えてきたが、著者は結構まじめに取り組んでいるのである。ルドルフ様のアルフレートへの思いは最後まで一貫しているのだが、このアルフレートが「バカ」がつくほどの真面目なやつで、倫理的に、宗教的に、政治的に、ふらふらふらふらするんだな。
個人的には、アルフレートが憎みつつ惹かれる悪役、ヴァーベンベルク様のファンだった。死の間際、ルドルフ様に勝ったと確信したときの彼の笑みには、やられましたぜ。機会があればメルクの修道院をのぞいてみたい。
ほかにも、ルドルフが皇帝になる日に希望をつなぎ続けるトスカーナ家のサルヴァトール大公とオペラ座の踊り子のミリさんの恋、根強い人気のルードヴィッヒ2世もちょこっとだがカッコよく登場するし、ルドルフ様の愛犬アレクサンダー、深刻な話の中にちょっとしたコメディーを持ち込む妹のマリア・ヴァレリーと、魅力的な人物たちが物語を彩る。
星五つはつけられないが、埋もれさせるには惜しい作品かも。
バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ
まず、録音は十分良い。演奏は彼女なりの完璧な演奏である、、爽やか、美音を求めるならグリュミオー・パールマンの名盤もあるがこの演奏はシェリングとミルシュティンの豪快さと繊細さを持ち合わせた真摯に演奏された佳演、だと思う。解釈については人それぞれであるし好みもあるが技術は確かであるし申し分なし。最近ブルースペック仕様で同CDが発売されたが、ふつうに聴く分には変わりないだろう。