値段の割には良いと思います。ただ付属の六角レンチは使わない方が良いです。しっかりと締め付けるにはちゃんとしたレンチで締め付けないとすぐに緩みます

直接、具体的な回答ではないにしろ、その人の人生全般を見据えたところからの、奥深い語り口で、私は感銘してます。
一番、好きなところは、回答の最後に自然の中を散歩を促し、心の安定はかり、お釈迦様の話しをします。そして、軽く阿呆呼ばわりします。
本当にそうだと思います。人間はの本質は欲深く、弱く何かあると、ブッタの足るを知る、この言葉が思い起こされます。
それでも、人間としてこの世の生を受けてたのですから、生まれた意味があると思うのです。
苦しみ、悲しみ否定せず、肯定し、自己の気づきで自分自身逆に、問いを投げかけられているようです。

車谷長吉の作品は我々読者の心を揺さぶる。それも感動ではなく、見なくてもよいものを、無理矢理みせられるような心持である。「詩や小説を書くことは救済の装置であると同時に、一つの悪である。」とあとがきに車谷自身が書いている。彼は救済されるかも知れないが、その副作用で読者である我々は谷底に突き落とされる。なにもここまで書かなくとも。。。その毒にあたるともう読み進めるしか解決方法がないように感じてくる。そこがこの作者の力量である。

「どんな人間にも本来、生死に意味も、価値もない。」
「偽りとは人が為すと書く。」
私小説家である作者が、表層的な道徳や価値観を徹底的に否定して生きている姿に凄みすら覚えた。どこか人恋しさの裏返しに写る太宰治の小説よりも、ずっと孤高な感を受ける私小説。車谷長吉は文学者としていろんな意味ですごいところにいるのではないかと思った。
しかしながら、他人との関係性から生ずる感情など捨てたはずの主人公がアヤちゃんとの最後の数日間の中で見せる感情のブレに、切なさが滲む。作者が捨てられない「人間であることの何か」がそこには明確にあった。

最後、八木の駅で女が電車を降りるシーンが胸をついた。ぎりぎりの吹き溜まりのような場所で生きてきた女の拒絶と、最後の優しさがこもっている。赤目の美しさや、独特の土地柄など、陰と陽のバランスを合わせ持つ稀な映画である。織り成す音楽と絵物語がに見事にマッチし、我々に神話的な印象を持たせる見事な作品である。