源義経 [DVD]
良いコメントが既出ですので、ここは蛇足として。北方の王者藤原秀衡役があの故丹波哲郎。実に味わい深いです。そして劇中の要所要所に流れる堀内孝雄の歌。物語に奥行きを添えて年末は必ず繰り返し鑑賞しています。
GENJI
あくまでライトゲーマーの感想です。
多くの方の批判コメント(プレイ時間が短い、鬼○者の二番煎じ、史実に沿ってない、など)に結構心配しながら中古で購入したのですが、先にそのような欠点を知っていたのが良かったのか、予想以上に楽しめました。
鮮やかで煌びやかなグラフィック、さりげなくもドラマチックな純和風のBGM、その中を軽やかに舞い多彩な技で攻め立てる義経と豪腕の一振りで何人もの敵を薙ぎ倒す弁慶が駆ける。
個人的に、カプコン系アクション(バイオやDMCなど)のダークな環境に慣れた身にはGENJIの美しい背景と爽やかな音楽が非常に心地良く、つい隅々まで探索したりとまったりプレイしてしまいました(トータル9時間弱)。また、使い辛いと言われていた弁慶ですが、一撃の破壊力はまさに豪快で、正直このゲームの肝である神威や一閃よりも爽快感がありました(雑魚敵担当だったけど)。
製作者が元カプコンということもあってかアクションはしっかりしており、システムも扱い辛さはありません。確かに、勧善懲悪で単純な話の内容(+超展開)は、詰め切れていないような所も幾つかあってストーリー重視の人には不満が残ると思います(というかそもそもタイトルで損してる気が)。もう少し長めに作っていれば大作として認められたような気もします。ですが、そのような批判はプレイヤーをあっという間にこのゲームに熱中させたということの裏返しなのかもしれません。
自分のようなライトゲーマーや手軽に戦国アクションをプレイしたい人にとっては実に気持ちの良い完成度の高い作品だと思います。
多くの方の批判コメント(プレイ時間が短い、鬼○者の二番煎じ、史実に沿ってない、など)に結構心配しながら中古で購入したのですが、先にそのような欠点を知っていたのが良かったのか、予想以上に楽しめました。
鮮やかで煌びやかなグラフィック、さりげなくもドラマチックな純和風のBGM、その中を軽やかに舞い多彩な技で攻め立てる義経と豪腕の一振りで何人もの敵を薙ぎ倒す弁慶が駆ける。
個人的に、カプコン系アクション(バイオやDMCなど)のダークな環境に慣れた身にはGENJIの美しい背景と爽やかな音楽が非常に心地良く、つい隅々まで探索したりとまったりプレイしてしまいました(トータル9時間弱)。また、使い辛いと言われていた弁慶ですが、一撃の破壊力はまさに豪快で、正直このゲームの肝である神威や一閃よりも爽快感がありました(雑魚敵担当だったけど)。
製作者が元カプコンということもあってかアクションはしっかりしており、システムも扱い辛さはありません。確かに、勧善懲悪で単純な話の内容(+超展開)は、詰め切れていないような所も幾つかあってストーリー重視の人には不満が残ると思います(というかそもそもタイトルで損してる気が)。もう少し長めに作っていれば大作として認められたような気もします。ですが、そのような批判はプレイヤーをあっという間にこのゲームに熱中させたということの裏返しなのかもしれません。
自分のようなライトゲーマーや手軽に戦国アクションをプレイしたい人にとっては実に気持ちの良い完成度の高い作品だと思います。
源義経 (岩波新書)
私たちが日ごろから親しんでいる歴史上の人物というのは数多くいると思いますが、その実意外と史実ではなく作られた伝説の面しか知らなかったりします。織田信長、豊臣秀吉・・・等々。本書で扱っている源義経もその一人でしょう。
平家を滅ぼした天才的戦術家、しかし、政治的センスがなかった故に高まる名声を危険視した兄・頼朝によって葬りさられた悲劇のヒーロー。
こういった小説やドラマで描かれる義経像に対して本書では『義経記』などの物語を紹介しつつもフィクションと史実と切り分けて、史実を明らかにしてゆきます。
まず、天才的戦術家という部分。史実では一の谷の戦いが生起した原因として、源氏側から和睦をもちかけ、油断して京に近づいた平氏軍に対し不意打ちをしかけたことが大きかったといいます。鵯越えも史実としてあるのですが、それは決定的なものではなかったようです。このように義経には目的のために手段を選ばないところがあり、それが天才的戦術家という評価に繋がっているのでしょう。しかし、近代的な意味を持つそういう言葉を当てはめるのは間違っているような気がします。
次いで兄・頼朝との対立について。朝廷から官位をもらったゆえに排斥された武士は義経の他にも何人もいて、実は平氏追討の名声を得た時点でもうどのようにしても義経が排除されることは避けがたかったようです。そのため、義経なりに上方で勢力を築き頼朝に対抗しようとしたが、それに敗れたというのが真相に近いようです。
このように史実の義経をより深く知りたい方には、ぜひお奨めしたい一書です。
平家を滅ぼした天才的戦術家、しかし、政治的センスがなかった故に高まる名声を危険視した兄・頼朝によって葬りさられた悲劇のヒーロー。
こういった小説やドラマで描かれる義経像に対して本書では『義経記』などの物語を紹介しつつもフィクションと史実と切り分けて、史実を明らかにしてゆきます。
まず、天才的戦術家という部分。史実では一の谷の戦いが生起した原因として、源氏側から和睦をもちかけ、油断して京に近づいた平氏軍に対し不意打ちをしかけたことが大きかったといいます。鵯越えも史実としてあるのですが、それは決定的なものではなかったようです。このように義経には目的のために手段を選ばないところがあり、それが天才的戦術家という評価に繋がっているのでしょう。しかし、近代的な意味を持つそういう言葉を当てはめるのは間違っているような気がします。
次いで兄・頼朝との対立について。朝廷から官位をもらったゆえに排斥された武士は義経の他にも何人もいて、実は平氏追討の名声を得た時点でもうどのようにしても義経が排除されることは避けがたかったようです。そのため、義経なりに上方で勢力を築き頼朝に対抗しようとしたが、それに敗れたというのが真相に近いようです。
このように史実の義経をより深く知りたい方には、ぜひお奨めしたい一書です。