コミュニケイション
一曲目の『コミュニケイション』は日常のコミュニケイションで誰もが心当たるような事柄を取り上げ、歌詞としてまとめあげている。音楽も軽快で歌詞にも同感できるようなところがあるため、耳に残るものがある。
二曲目の『sunshine』は曲調も穏やかで歌詞の内容としても、主に励ましのようなものが多い。言ってしまえば「王道」のよくあるパターンのものだ。
三曲目の『素晴らしきこの世界』ははっきり言って「風刺」だ。題名にもなっている「素晴らしきこの世界」というフレーズ、曲中では皮肉として現れる。現代社会をスバズバと切り裂くような歌詞が特徴。曲調も半ばまではスローテンポで流れるが、途中からハイテンポに切り替わる。正に「最凶」だ。しかしここまで、現代社会のあり方について考えされられるような作詞をした倉持陽一氏には敬意を称したい。
二曲目の『sunshine』は曲調も穏やかで歌詞の内容としても、主に励ましのようなものが多い。言ってしまえば「王道」のよくあるパターンのものだ。
三曲目の『素晴らしきこの世界』ははっきり言って「風刺」だ。題名にもなっている「素晴らしきこの世界」というフレーズ、曲中では皮肉として現れる。現代社会をスバズバと切り裂くような歌詞が特徴。曲調も半ばまではスローテンポで流れるが、途中からハイテンポに切り替わる。正に「最凶」だ。しかしここまで、現代社会のあり方について考えされられるような作詞をした倉持陽一氏には敬意を称したい。
キャプテン翼 COMPLETE DVD-BOX 2〈小学生編・後編〉
本DVDに収録されているのは、南葛SCと三杉淳率いる武蔵FCとの準決勝、そして前者と日向小次郎の明和FCとの決勝戦である。決勝戦では南葛のGKとして若林源三が初出場し、明和の準決勝の相手であったふらのの松山光のPKを防いだ若島津も健在。決勝戦はもちろん見応えがある。しかし準決勝戦もなかなかの好ゲームだ。
試合前に三杉淳が心臓病であることを聞かされ、試合中でもそのことが常に脳裏を過ぎり本来のプレーができない翼。「とべない翼」というタイトルはその心情を端的に示している。しかし試合を観戦しに来ていた若林からのカツと岬からの冷静な励ましもあってか、翼は立ち直る。そして三杉に「サッカーをやっていて、そしてこの試合を自分の最後の試合に選択したことは決して間違っていなかった」ことを確信させる。この試合をみていると、あきらかに小学生編で最もサッカーが上手かったのは、翼でも岬でもそして小次郎でもなく、三杉だったことが分かる。「フィールドの貴公子」という彼の呼称は的確なものである(ちなみに「フィールドのアーティスト」という呼称は岬に与えられている)。心臓病というハンデも彼の人気を高める要因であったが、テクニックはもちろんのこと、キャプテンとしてのナインへの見事な指示や使命感も翼を凌いでいる。ロベルト本郷がそうした三杉をみて、「彼は完成した選手だ」と呟いているが、それはある意味では評価でもあり、翼に秘められた限りない成長・進化の可能性を示唆する発言でもある。
本作品の最終回は、翼とゴールデンコンビを組んだ岬君が旅立つシーンで終わる。バスに乗っていた岬に向けて翼が放ったボールの中央には、「全日本でもコンビを組もう!」と記されている。「転校生」という宿命を背負った岬とはサッカーという共通項を通じて固く結ばれている。離れていても心は繋がっている。さまざまな意味で推奨できる価値ある作品だ。
試合前に三杉淳が心臓病であることを聞かされ、試合中でもそのことが常に脳裏を過ぎり本来のプレーができない翼。「とべない翼」というタイトルはその心情を端的に示している。しかし試合を観戦しに来ていた若林からのカツと岬からの冷静な励ましもあってか、翼は立ち直る。そして三杉に「サッカーをやっていて、そしてこの試合を自分の最後の試合に選択したことは決して間違っていなかった」ことを確信させる。この試合をみていると、あきらかに小学生編で最もサッカーが上手かったのは、翼でも岬でもそして小次郎でもなく、三杉だったことが分かる。「フィールドの貴公子」という彼の呼称は的確なものである(ちなみに「フィールドのアーティスト」という呼称は岬に与えられている)。心臓病というハンデも彼の人気を高める要因であったが、テクニックはもちろんのこと、キャプテンとしてのナインへの見事な指示や使命感も翼を凌いでいる。ロベルト本郷がそうした三杉をみて、「彼は完成した選手だ」と呟いているが、それはある意味では評価でもあり、翼に秘められた限りない成長・進化の可能性を示唆する発言でもある。
本作品の最終回は、翼とゴールデンコンビを組んだ岬君が旅立つシーンで終わる。バスに乗っていた岬に向けて翼が放ったボールの中央には、「全日本でもコンビを組もう!」と記されている。「転校生」という宿命を背負った岬とはサッカーという共通項を通じて固く結ばれている。離れていても心は繋がっている。さまざまな意味で推奨できる価値ある作品だ。
誇り-プライド 1巻 (ニチブンコミックス)
キャプ翼における必殺シュートが飛び交う華やかなカッコ良さとは逆に、
より現実的な、
怪我、ブランク、不本意なポジション移動、宣言の撤回など、そういうところから生まれる「みっともないカッコ良さ、誇り」が描かれた作品です。
スーパーヒーローへの憧れで育った かつて子供だった大人たちが 現実のなか地に足をつけて前へ進むための応援歌のような作品で、そこにハマるかハマらないかで大きく評価が割れると思います。
よく小説や絵画などで 作者の経歴も知っておかないと理解できない作品があります。私は普段 それらに対し「何それ?」というスタンスをとっていますが、本作品では … スイマセン … これ"ありき"の評価です。
サッカー漫画の大金字塔を打ち立てた後 次のヒット作が出なかった作者の栄枯盛衰や、過去 日本サッカーに勇気を与えてきた作者が 今サッカーにしがみつくベテラン選手達から勇気を貰うなど、それら作者の経歴や心情を想像することも私の中で作品の評価に含まれています。
確かに相変わらずの作画やヒトコト多いセリフ回しなど いろいろ気になる点はありますが、そんな作者の「不器用さ」もこの作品ではプラスになっています。
だからキャプ翼とともに大人になった人たちこそ本作品を楽しめるポテンシャルを持っていると思います。
大人になって小銭はあると思いますので、賛否分かれるかもしれませんが 博打の打てる人はぜひ。
より現実的な、
怪我、ブランク、不本意なポジション移動、宣言の撤回など、そういうところから生まれる「みっともないカッコ良さ、誇り」が描かれた作品です。
スーパーヒーローへの憧れで育った かつて子供だった大人たちが 現実のなか地に足をつけて前へ進むための応援歌のような作品で、そこにハマるかハマらないかで大きく評価が割れると思います。
よく小説や絵画などで 作者の経歴も知っておかないと理解できない作品があります。私は普段 それらに対し「何それ?」というスタンスをとっていますが、本作品では … スイマセン … これ"ありき"の評価です。
サッカー漫画の大金字塔を打ち立てた後 次のヒット作が出なかった作者の栄枯盛衰や、過去 日本サッカーに勇気を与えてきた作者が 今サッカーにしがみつくベテラン選手達から勇気を貰うなど、それら作者の経歴や心情を想像することも私の中で作品の評価に含まれています。
確かに相変わらずの作画やヒトコト多いセリフ回しなど いろいろ気になる点はありますが、そんな作者の「不器用さ」もこの作品ではプラスになっています。
だからキャプ翼とともに大人になった人たちこそ本作品を楽しめるポテンシャルを持っていると思います。
大人になって小銭はあると思いますので、賛否分かれるかもしれませんが 博打の打てる人はぜひ。