〈鳴罹自成(オリジナル)音盤〉黄金バット
LPをレコードプレーヤーにかけ、最近聞きなおして、アメリカのカウンターカルチャーが夢に思えた69年ごろ。日本を恥じて「ここではない場所」アメリカへ行った東京キッドの仲間たち、その日本を望郷し、アメリカに対する愛憎を語る過激なセンチメントに満ちた台詞に心がふるえました。このLPでは演技的な小林由紀子の「空飛ぶ黄金バット」等の台詞より、≪個人的な体験≫を語る団員のセリフが聞きもの。斎藤正一は「ニューヨーク・タイムズよ、こんにちわ」でアメリカ文化のアイテム“モンロー、キング牧師、LSD”等などを挙げます。長倉恭一は「ストライク・アメリカ」で“俺にとって何が必要なんだ”と自分へ問いかけます。深水三喜は「アメリカを遠く離れて」でベトナム戦争が続く限り一番ダメな国に“アメリカよ、さらば”と別れを告げます。
そして、わが日本。峰のぼるが「マリファナ・USA」で“日本、小さなアメリカ合衆国よ”と呼ぶ日本です。中川節子“セッコ、ニューヨークに飽きちゃったんだよ・・・マンハッタンの向こうに新宿の三光町が見えるんだよ”と日本への「望郷」を語ります。小林由紀子も「まつり」で、“あたしは、日本なんかキライだよ、だけど祭りだけは好きなんだ”と告白します。ちょっと出来すぎのセリフだと思いますが。
高校時代から付き合っていたものの、劇団の活動に集中した結果別れて、人妻になってしまった恋人に対して斎藤正一は、「ラヴ・レター」で、“芝居が終われば汗は乾いてしまう。さびしい。荷物をまとめて、夜汽車に乗って東京に来てくれないか!”と訴えます。センチメンタルの極みですが“泣けて”しまいます。加藤栄は「まんだら」で“子供くらいしか産めない女だったのに”堕胎してしまった、その怒りを呪文でぶつけます。
あの時代、あの日、あの時間、舞台上ではなく平場の劇場で、東京キッドブラザーズの団員たちの≪体験≫を共有し、共感していた人々が確実にいました。それがセリフの力で分かります。貴重な記録です。
そして、わが日本。峰のぼるが「マリファナ・USA」で“日本、小さなアメリカ合衆国よ”と呼ぶ日本です。中川節子“セッコ、ニューヨークに飽きちゃったんだよ・・・マンハッタンの向こうに新宿の三光町が見えるんだよ”と日本への「望郷」を語ります。小林由紀子も「まつり」で、“あたしは、日本なんかキライだよ、だけど祭りだけは好きなんだ”と告白します。ちょっと出来すぎのセリフだと思いますが。
高校時代から付き合っていたものの、劇団の活動に集中した結果別れて、人妻になってしまった恋人に対して斎藤正一は、「ラヴ・レター」で、“芝居が終われば汗は乾いてしまう。さびしい。荷物をまとめて、夜汽車に乗って東京に来てくれないか!”と訴えます。センチメンタルの極みですが“泣けて”しまいます。加藤栄は「まんだら」で“子供くらいしか産めない女だったのに”堕胎してしまった、その怒りを呪文でぶつけます。
あの時代、あの日、あの時間、舞台上ではなく平場の劇場で、東京キッドブラザーズの団員たちの≪体験≫を共有し、共感していた人々が確実にいました。それがセリフの力で分かります。貴重な記録です。
コロムビア アニメ・特撮主題歌全集1
テレビに夢中だった少年時代。
世の子供達が見ていたアニメなんかは結構限られると思います。
イントロを聴いただけで「あぁ!懐かしいメロディ!」と聞き入ってしまう曲が凝縮されてます。
古き良き「時代」が詰まった主題歌全集だと思います。
ほんのつかの間でも、タイムスリップできる喜びはなかなか良いものです。
世の子供達が見ていたアニメなんかは結構限られると思います。
イントロを聴いただけで「あぁ!懐かしいメロディ!」と聞き入ってしまう曲が凝縮されてます。
古き良き「時代」が詰まった主題歌全集だと思います。
ほんのつかの間でも、タイムスリップできる喜びはなかなか良いものです。
黄金バット [DVD]
佐藤肇監督と云われてもご存知の方は少ないと思われます。
1966年東映作の「黄金バット」は、千葉真一氏を主演に前作「海底大戦争」に次ぐ特撮作品である。
前作は、特撮は良く出来ていたがドラマ部分は知らないアメリカキャストのせいかつまならい作品だった。
そして今作、この時代紙芝居で子供たちのヒーローと云えば「黄金バット」である。当然の映画化であり、力が入るのも当然である。
こうして、特撮とドラマが見事に融合したスーパーヒーロー映画が誕生したのである。しかし、興行的には不振であった。
再起を賭け松竹で「吸血鬼ゴケミドロ」を発表するも最後の作品になってしまって残念である。
DVD化で監督のSF傑作作品が二作品とも見れるのは嬉しいことである。
1966年東映作の「黄金バット」は、千葉真一氏を主演に前作「海底大戦争」に次ぐ特撮作品である。
前作は、特撮は良く出来ていたがドラマ部分は知らないアメリカキャストのせいかつまならい作品だった。
そして今作、この時代紙芝居で子供たちのヒーローと云えば「黄金バット」である。当然の映画化であり、力が入るのも当然である。
こうして、特撮とドラマが見事に融合したスーパーヒーロー映画が誕生したのである。しかし、興行的には不振であった。
再起を賭け松竹で「吸血鬼ゴケミドロ」を発表するも最後の作品になってしまって残念である。
DVD化で監督のSF傑作作品が二作品とも見れるのは嬉しいことである。