デビッド・リンチの映画大好き!の筈で、「イレイザーヘッド」「ブルーベルベット」「ツインピークス(TV)」etc.しっかり観てたのに、何故かこの「マルホランド・ドライブ」だけ今年になるまで知りませんでした。というより、リアルタイムの映画全体から離れていたからかもしれません。

ロードショーから既に8年も経っているのに、今でもDVDがすぐに手に入るのは有り難いのですが、CDが全くありません。今日何故か偶々不思議にも大型店の店頭にあって、思わず「あった!」と洩らしてしまいました。即買いです!DVDを観て、本当に欲しかったんですよねー。

勿論「ジョランドー」も素晴らしく心に響きますが、私がこのCDを一番欲しかった理由は「マルホランド・ドライブ」や「ダイアンとカミーラ」etc.アンジェロ・バダラメンティの繊細な曲たちです。これらを聴いていると、ダイアンのことを思い出して涙がこみ上げてきます。これこそサウンドトラック盤の醍醐味ではないでしょうか!!

「ダイアン、可哀そう!」

リンチの映す画には的確な痛みの正体がいつも映されている ウソっぽいのにウソがないというか 皆が知っている、苦しんでいる、嫌な嫌な記憶や真実や現実、物事の核心 自分の中でわかっていて逃げたり避けたりしながらなんとかやり過ごそうとして それでもやり過ごせないずっと根づいているもの そういう物を映像に引きずりだして来るのが本当にウマい そのものズバリを画面に叩きつけてくるこの怖さと愛おしさ マルホは全体的にそれをはっきり感じた映画です リンチ恐るべし 悲しくも人間らしい真実が写された作品です

ナオミの出世作です。
脱いでるシーンがよかったのに。
わざわざ海外から取り寄せました。
コレクターアイテムです。

女優を夢見る純粋無垢な田舎娘が、その懇切さ故に地獄の幻夢に飲み込まれてしまう

何とも無慈悲かつ理不尽なダークサイドストーリーが、強烈な余韻を脳裏に焼き付ける

この摩訶不思議な映像体験を、更なる高画質で新たな感動と共に……

と言うには、やや不満が残るのがこのブルーレイ版。

まず、本製品はオリジナルマスターのリストア版ではない為、 経年劣化が予想される当時の
フィルム状態をウォッシュアウト（修復）作業なしに、再利用していると考えられる。
勿論、HDリマスターとの表示も一切ない。

良い解釈をすると「夢と現実が交差する、靄がかった作品本来の雰囲気を壊さない映像 」だが
やはり、リンチメイドの核となるビビッドな赤や青の発色、狂気の形相や闇に浮かび上がる
輪郭の質感を、もう少しメリハリの利いた映像で魅せて欲しいというのが正直なところ。
大画面での鑑賞には、少々物足りなさを感じる。

映像に関しては、DVD版で事足りると思われ勝ちだが、DTS-HD マスターオーディオ 5.1ch
環境が揃っているなら話は別。
映像６０％、音４０％と言われるリンチワールドの怪しくも深みある音源が、クリアに響き渡る。
日本語吹替えが同仕様なのも大きな魅力だ。

それぞれの思い入れや楽しみ方が星の数ほど存在するリンチ作品だけに、より鮮明なHD画質を
望むのであれば海外版も視野に入れ、新たなバージョンの誕生を期待しつつ、気長に待つのも
有りかもしれない。

わかりそうなんだけどすっきりしねえ。
観賞後に沸く暴発寸前のそんな気分こそ、この映画の醍醐味だと思います。たしかに普通はそんな映画つまらんですよ。観終わってからブーイングですよ。ところがこれの場合、1シーン1シーンがすてきすぎてついうっかり最後まで楽しんでしまうんです。うまく騙された気分。でも極上のマジックにひっかかっている間って快感ですよね。まさにそんな映画です。「わかんなーい、でもおもしろーい、なにこれー」と言いながら、サービス精神に溢れたこのリンチ映画を是非観てみてください。耐用年数も長いですよ。ちなみに最高のサービスはナオミ・ワッツです。うますぎてびっくり。