インドクリスタル
タイトルに惹かれて読みました。
主人公の人物像や登場人物の描写が独特で興味深い作品でした。
いんどの風土や風習文化についても詳しく表現されていて勉強になりました。
中でも目をひくのはインドの抱える社会的な闇の部分に鋭く切り込んでいて考えさせられる作品です。
読み物として鉱物好きにはたまらない憧れのアドベンチャーを表現していて最後までいっきに読み切れる作品だと思います。
主人公の人物像や登場人物の描写が独特で興味深い作品でした。
いんどの風土や風習文化についても詳しく表現されていて勉強になりました。
中でも目をひくのはインドの抱える社会的な闇の部分に鋭く切り込んでいて考えさせられる作品です。
読み物として鉱物好きにはたまらない憧れのアドベンチャーを表現していて最後までいっきに読み切れる作品だと思います。
マエストロ [DVD]
内容的には、クラシック界の(特に、バイオリン界の)楽器に対する演奏家から見ての評価とか価値の危うさが垣間見れる作品であり、非常に面白い作品であると言えます。特にバイオリンなどの不可解な価値の根幹にあるのは、楽器演奏者自身の盲目的とも言える信仰心であり、また、演奏そのものより、楽器や奏者のネームバリューが物をいってるという、クラシック界の暗部を表現してます。のだめカンタービレがクラシック界の表と明るさを表すものとしたら、マエストロは裏と深層を表す作品といって良いでしょう。伊藤裕子の冷徹なまでの現実を見据えた演技と観月ありさの一流とはいえない演奏家としての葛藤がよく表されており、出来のいい作品といえます。クラシック界の奥底をのぞかせた、最初の作品ではないでしょうか?
クラシックが好きな方、嫌いな方、必見のDVDです。
クラシックが好きな方、嫌いな方、必見のDVDです。
長女たち
三話からなる中編集。
どの一編をとってみても、優に凡百の長編を凌駕するだけの中身の詰まった、傑作集である。
最初の「家守娘」は、認知症の母とのやりきれない日常、生々しいやりとり、思いがけない事件、そしてある程度の救いのある結末。よく書き込んだ作品である。
二話目の「ミッション」。出だしからはヒューマニスティックな救いのある物語かと思って読み始めると、ところがどっこい。さすがは篠田節子。心理的などんでん返しの連続で、良質な推理小説の趣さえある作品で、考えさせられるところ沢山。
三話目の「ファーストレディ」。歪んだ、あるいは中毒的な親子関係をえがき、ぐいぐいと物語に引き込む手腕は見事である。結末も書き込むわけにはいかないが、見事である。
どの一編をとってみても、優に凡百の長編を凌駕するだけの中身の詰まった、傑作集である。
最初の「家守娘」は、認知症の母とのやりきれない日常、生々しいやりとり、思いがけない事件、そしてある程度の救いのある結末。よく書き込んだ作品である。
二話目の「ミッション」。出だしからはヒューマニスティックな救いのある物語かと思って読み始めると、ところがどっこい。さすがは篠田節子。心理的などんでん返しの連続で、良質な推理小説の趣さえある作品で、考えさせられるところ沢山。
三話目の「ファーストレディ」。歪んだ、あるいは中毒的な親子関係をえがき、ぐいぐいと物語に引き込む手腕は見事である。結末も書き込むわけにはいかないが、見事である。