秘すれば花
先に風姿花伝を買ったが、いまいち原語では理解しがたかった。この本では、解釈して現代でも理解できるように構成されていて、芸術をやるものにとっては、能を越えて役立つという心の支えとなる良書といえる。
原文はどうのこうのいう向きがあるが、骨董品よろしくあがめたてては、なんの応用も利かぬ文字通り骨董品となってしまう。それではなんの意味もない。時代を超えて役立ってこそ秘伝の秘伝たる意味があるのではなかろうか。
孫子の兵法や葉隠れ武士道が、今読んでもなるほどこうすべきかと活きてくるからこそ、良書といえるのだ。論語読みの論語知らずでは自己満足の道具に成り下がろう。まずは、今読んで役立つこと、心、哲学の指導書となることこそが本を読む意義がある。
それ故に、芸術を志すものは、座右の書として一読されんことをお勧めしたい。
原文はどうのこうのいう向きがあるが、骨董品よろしくあがめたてては、なんの応用も利かぬ文字通り骨董品となってしまう。それではなんの意味もない。時代を超えて役立ってこそ秘伝の秘伝たる意味があるのではなかろうか。
孫子の兵法や葉隠れ武士道が、今読んでもなるほどこうすべきかと活きてくるからこそ、良書といえるのだ。論語読みの論語知らずでは自己満足の道具に成り下がろう。まずは、今読んで役立つこと、心、哲学の指導書となることこそが本を読む意義がある。
それ故に、芸術を志すものは、座右の書として一読されんことをお勧めしたい。
秘すれば花 (講談社文庫)
解釈にて、しばしば現在のビジネスなどの場面に喩えられているのは少し違和感。例えば「物学条々」の鬼にある、「巌に花の咲かんが如し」という言葉を管理職への心構えに通じるとしている箇所などですが、これはどんな道であれ、達人の言葉には普遍性を持つものがあるということであって、原文はあくまで能役者として「花」を咲かせることに関する記述であり、無理に読んでるように感じました。もともと雑誌『プレジデント』に連載されていたものだけに、仕方がないのでしょうが、能ファンの私は現代人に内容を分かりやすくする「方便」だとして読んでました。
秘すれば花 (キングシリーズ)
女性が時代物を描くと、どうしても多少我慢しなくてはならないところが
出てきます。例えば、馬、鎧兜、そして何と言っても髪型!
それらを物の見事に描ききっています。びっくりします。
当たり前に描かれていますが、着物をこんなに美しく描ける作家さんは
珍しいのではないでしょうか。
男同士の愛情が、いわば武士のたしなみとも言える時代のお話ですが
敵と味方に分かれていたりで、なかなか切ない物語が入っています。
巻末の可愛らしい4コマ漫画まで、読み応えのある一冊でした。
出てきます。例えば、馬、鎧兜、そして何と言っても髪型!
それらを物の見事に描ききっています。びっくりします。
当たり前に描かれていますが、着物をこんなに美しく描ける作家さんは
珍しいのではないでしょうか。
男同士の愛情が、いわば武士のたしなみとも言える時代のお話ですが
敵と味方に分かれていたりで、なかなか切ない物語が入っています。
巻末の可愛らしい4コマ漫画まで、読み応えのある一冊でした。