陸軍用語よもやま物語
著者の比留間氏は、インバ-ル作戦の時の第15工兵聯隊(祭兵団)の生き残りの陸軍将校である。最初の著作である「地獄の戦場泣き虫士官物語」は、そのセンチメンタルな題名から、読むのを躊躇したが、その内容はユーモアに富み、軽妙洒脱で、しかもきわめて資料性の高いものであった。
その後、そのユーモアのセンスを生かして、今は無き、古き良き日の日本陸軍について数冊の本を出している。これを見れば、日本陸軍も血の通った人情の世界であって、戦後の巷間で罵られているような、非人間的な異常社会ではなかったことが理解できる。著者は、日本陸軍を愛惜しながらも、かつて存在した、わずかな不合理も見逃さず、ユーモアの衣に包みながらも鋭く批判を加えている。気軽に読める日本陸軍入門書として推薦したい。
その後、そのユーモアのセンスを生かして、今は無き、古き良き日の日本陸軍について数冊の本を出している。これを見れば、日本陸軍も血の通った人情の世界であって、戦後の巷間で罵られているような、非人間的な異常社会ではなかったことが理解できる。著者は、日本陸軍を愛惜しながらも、かつて存在した、わずかな不合理も見逃さず、ユーモアの衣に包みながらも鋭く批判を加えている。気軽に読める日本陸軍入門書として推薦したい。