世界のベストキッドうさちゃんの超絶アイランド

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ジョゼと虎と魚たち 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]
恒夫は普通過ぎるほど普通で、あまり物事を深く考えず若くて欲望に忠実、素直で気の好いのだけが取り柄な男。だからこそジョゼと恋愛ができた。(だからこそ別れてしまうのだが)これが福祉まっしぐら真面目ボランティア男ならダメダメなのだ。旨い飯につられて通いにくるちゃっかりさとか、帰らないでくれと言われてそのまま居着いてしまうとことか、いとおしいのはジョゼより恒夫の「普通」さ加減だ。それこそがジョゼが生涯手に入ることはあるまいと諦めていたものだから。しかし付き合いが深くなるにつれ、愛おしい筈のその普通さは陰り苦渋が混じり始める。ラスト、子供のように泣きじゃくる恒夫と対照的に、ジョゼの背中にはもう失うものはなにもない人間の強かさを感じさせる。

快傑ハリマオ 南蒙の虎篇DISC2 [DVD] TVH-014
信じられないくらい安い。
画質も良かった。かまわずに当時のCMなどを混ぜてもらえれば
なお良かった。

群雲、関ヶ原へ〈上〉 (新潮文庫)
それはまだ太閤秀吉が生きていた頃。しかし、関白秀次は既に死を与えられ、秀頼はまだ幼い。にも関わらず、秀吉には老いが、その先には死が気配を濃くしつつある。
徳川家康、上杉景勝、前田利家といった大大名を描くところから、この本は始まる。
日本全土の四方八方から群雲が湧き上がるかのように人々が歴史の表舞台に登場する。
その群雲は、おのずから、みずから時代の風に流され、やがて関ヶ原へを集まっていくのだ。

著者は複数の史料を見比べて、ひきながら、それぞれの雲を丁寧に描写する。関ヶ原へと至る出来事を追う筋よりも、武将らの人物像を抽出することに重きを置いている。精密な人物の描写を積み重ねることで、徐々に物語が進んでいく。
著者が描く武将達は非常に人間臭い。変に美化されていないところがいい。「保身は保身、仕事は仕事」と割り切るところにアクチュアリティを感じる。説得力があると同時に、その人間臭さがまた魅力になるのだ。

群雲は大阪に集い、時は関ヶ原の前夜である。歴史は西軍の勝利を許さぬが、しかし大坂に満ちた興奮に読者も気分が高揚するのだ。
短い章立てであるためにいつでも横に置ける本であるが、だからこそ余計にはまりこむ。気づくと何度か夜更かしをしてしまった。下巻も同じ分厚さであるが読まないのはもったいない。

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