ねじ式 (小学館文庫)
ねじ式は、面白いと思う人と、よく解らないと思う人との差が顕著な本だろう。例えばメメクラゲに噛まれて主人公は当然静脈が切断されるわけだが、どうして(当然)なんだ!と思わず心の中で叫ぶこの不合理をそのまま受け入れられない人は面白くないのではないか。個人的にはこの、不合理が違和感なく世界に溶け込んでいることが「ねじ式」の面白さだと思う。これがまたつげ氏の絵とばっちりあって、最高に面白い!主人公の巻き毛までどうしてだ!と思ってしまう。目をつぶって後ろ向きに走っていく列車に乗りながら、ゴッゴゴゴとついたとたんに「アッ!ここはもとの村ではないか」このセリフも最高。しかも着いた場所が村の路地で洗濯物が干してあったりする。それも当然の世界なのだ。
つげワールドをいろいろな監督が映画化していますが、この作品は自然ですね。監督の存在が感じられない程自然です。前世、因果、を感じさせる詫びたエロスが漂っており、なんとなく好きな映画の一つです。群馬県の湯宿温泉の大滝屋がモデルらしいのですが、見事に老人しか泊まっていなかったり、隣の部屋からお経が聞こえたり、混浴温泉で何かの拍子に、中年女性の女性器が丸見えになったりと、若い頃の、つげ本人の強烈な体験が土台になっているそうです。リアリズムの宿もそうでしたが、もの凄い旅館に出会う運命なのでしょう(笑)つげ本人もこの映画に出演しています。この中の物語では、李さん一家、ゲンセンカン主人が、とても好きです。なぜだろう?不思議なせかいで、つげワールドが色濃いからなのでしょうね。池袋百店会は、映画にすると、よくあるメロドラマのようで、イマイチでした。評価は3と4の間です。
つげ義春ワールド ゲンセンカン主人 [VHS]
つげワールドをいろいろな監督が映画化していますが、この作品は自然ですね。監督の存在が感じられない程自然です。前世、因果、を感じさせる詫びたエロスが漂っており、なんとなく好きな映画の一つです。群馬県の湯宿温泉の大滝屋がモデルらしいのですが、見事に老人しか泊まっていなかったり、隣の部屋からお経が聞こえたり、混浴温泉で何かの拍子に、中年女性の女性器が丸見えになったりと、若い頃の、つげ本人の強烈な体験が土台になっているそうです。リアリズムの宿もそうでしたが、もの凄い旅館に出会う運命なのでしょう(笑)つげ本人もこの映画に出演しています。この中の物語では、李さん一家、ゲンセンカン主人が、とても好きです。なぜだろう?不思議なせかいで、つげワールドが色濃いからなのでしょうね。池袋百店会は、映画にすると、よくあるメロドラマのようで、イマイチでした。評価は3と4の間です。
つげ義春の蒸発旅日記 ディレクターズカット版 [DVD]
つげ義春さんの作品が好きで買いました。『ゲンセン館主人』『ねじ式』も好きですが、この作品は、スターは出ていませんが、その分淫靡で官能的、つげ義春さんの作風に近いですね。キャッチコピーが良いです…つげ義春が愛したストリッパー
もっと、つげ義春シリーズ映画を制作してください。
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