実践的なトピックが盛りだくさん
バイブルというよりも、営業マニュアルと呼ぶにふさわしいほど詳細な内容が記載されている。たとえば、企業情報を得るためにどのような
データベースを使えばよいとか、実際に営業の現場で使えそうなスモールトークのネタの出し方などである。
しかしながら、このような詳細なツール郡は著者が訴えようとしている本質の派生でしかないことを頭に入れながら読むべきと思う。
著者が訴えている本質は下記の2点と読んだ。
1.営業プロセス全体像を描き、どこが肝になるかを頭に入れることが重要。
2.入念な準備が営業の成否を決める。
1.営業プロセス
各営業活動が営業全体のプロセスにおいてどのような意味があり、なぜその活動を行わなければならないのかを意識することは営業の成否にとって大きな影響因子となる。それをみながら全体の資源の配分を行っていくことで成果を最大化することができるからだ。
2.営業準備
ターゲット顧客の選定、キーパーソンの特定、商品の理解、全てにおいてよく準備をできていれば投入した資源に対する成果を高めることができる。「飛び込み」をいまだに是としている日本企業の営業現場においてはこのことを見直すべきだろう。
本書のツールを営業の現場に取り入れていくことも有効と思われるが、法人営業の現場は業種によって千差万別だと思うので、自社のケースにおいて営業をプロセスを描くところからはじめることをお勧めしたい。