バフェットの株主総会
わずか一代でビル・ゲイツを凌ぐ世界一の富豪となった”究極のバリュー投資家”ウォーレン・バフェット氏が経営する投資会社の株主総会実録。
400ページに及ぶ大書だが、翻訳も良く、すらすら気楽に読める。
単なる”バフェット称賛”だけでなく、批判的なコメントもあり、バランスが取れている本。
幸福優位7つの法則 仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論
暗く沈んだ気持ちから抜け出すというニュアンスとポジティブに明るい気持ちをどのようにキープできるかというニュアンスは、似ているようだが違う。
成功の先に幸福があるのではなく、幸福だから成功するというのも、逆説的な詭弁に聞こえるが、くよくよ落ち込んでいても道は開けないということを再実感できるという意味で価値のある考え方であった。
Keyとなる考え方は、回復力(resilience)である。嫌な思い出や経験は、それが過ぎたら、すっぱりと忘れる。反省すら必要がない。証拠も残さない。毎日を1日という単位で生きていく。過去は永遠に取り返せない。今どれだけ気力や体力が充実して溌剌としており、頭脳明晰であるかが何よりも重要であり、そういったオーラが幸せや成功を実現していく。
単純なロジックだが、真正面から300Pも読まされると、心の健康には良い。
参考になった箇所は多数あるが、一部は下記の通り、
→バタフライ効果
非常に小さな変化が大きな変化につながる
自分にどれほどの可能性があるかを本当に知ることはできない
私たちの影響力にも能力にも、目に見える限界はない
成功が幸福の周りを回っている
自分に変化を起こすことによって、「幸福優位性」の恩恵を、チームや組織全体、周りにいるすべての人に届けることができる
→ポジティブな気分の人は、クリエイティブに論理的にものごとが考えられ、複雑な問題解決にも熱心に取り組み、交渉もうまく運ぶことができる
→手本を示して導く
やって見せ、させてみて、誉めてやらねば人は動かじ
自分が生活の中で「七つの法則」を実行していれば、知らないうちにそれが最も効果的なリーダーシップの手段になる
→UPS社のCEO、ジム・ケリー
私は他の経営陣の内線番号も知らない
彼らが社内にいるのに電話なんかかけない
用があれば互いに相手のオフィスに行くまでだ
感謝を表すと、個人的にも職業的にも互いの絆が強まる
MBWA Managing by Walking Around 歩きまわるマネジメント
→上司との相性が悪いということは、揚げ物を毎日食べ続けるのと同じくらい体に悪い
上司と部下の絆の強さは、日々の生産性と、社員がその職に留まる期間に影響する
「私の上司あるいは同僚が、自分を一人の人間として気にかけてくれていると思う」これに当てはまる人はより生産的
→有能なビジネスパーソンの大半は、非常に競争的な環境にあっても、人間関係というリソースを蓄積し、わずかでも人とかかわる時間を活用することが、試練に対処する備えになることを知っている
ストレスレベルを下げて、脳が最大限に動くようにし、友人たちから与えられるアイディアやエネルギーやモチベーションを大いに活用している
持続的に恩恵が得られるものに投資
人間関係からの支えは「幸福の処方箋」「ストレスの解毒剤」であるだけでなく、仕事の成功に最も貢献する
→信頼できる人間関係
夫や妻、家族、友達、同僚などに囲まれていると、人は感情的、知的、身体的リソースを何倍にもすることができる
よい人間関係を持っている人は、挫折からも早く立ち直り、多くを成し遂げ、人生の意義をより多く感じることができる