雲のカタログ 空がわかる全種分類図鑑
曇って、楽しいですよね。珍しい雲、おもしろい形の雲・・・。
私はデジカメを持ち歩いて雲の写真を撮るのを趣味にしています。
さて、時折自分が撮った写真の雲(見ている雲)がどう分類されのかわからないことがあります。そんなとき役に立ちそうなのがこの本です。
私の手元に、同じような雲の写真を集めた本が本書を含めて4冊あります。
1)雲の名前の手帳
2)空の名前
3)楽しい気象観察図鑑
そして本書です。
その中で最も分類(十種雲形とその種・変種・副変種)がよくわかり、写真が大きくきれい、数も多い、そしてきちんと説明が載っているのが本書です(もちろん他の本もそれぞれ特徴があってそれぞれよいのですが・・・)。
珍しい度合いを「レア度」として赤い☆で表しています。レア度5(☆×5)の「馬蹄雲」・・・あっこれ私のコレクションにあるぞ!・・・という感じでいいですね。
大気光象(虹など)の写真もきれいです。こんな写真、撮ってみたいですね。
富士山大噴火! 不気味な5つの兆候
木村政昭さんの面白そうな本を書店で見つけたので,久しぶりに購入してみた.
先生は若い頃から学会の異端児である.著書は十冊以上は拝読しているが,いずれもとても読みやすい.いつか読んだ学術論文もこの文体に近いから面白い.木村節なのだろう.
初めて著者の本を読んだときは,ここまで言って良いのかと思うほど率直に言いすぎる,自慢が多い,出しゃばりだと思って,話半分に読んでいた.しかし本を複数読むうちに,著者のように率直に国民に語る第一線の研究者は貴重だと思い始めた.今思えばアウトリーチの草分けだ.そんなころに,高校の先輩と知ってから評価は変わった.
この本でも,前半は地震予知に関する独創的な木村説が展開されている.私にとってはおさらいのようで,しだいに思い出してきた.驚いたのは,今回の3.11地震をある程度,予測していたことだ.発生場所はほぼぴったりだ.私はこの本でそのことを初めて知った.
後半は富士山の噴火についての予測である.最新のデータも取り込んでいる.富士山研究の第一人者である小山真人教授などの研究成果に基づく噴火史から紐解き,噴火災害を予測している.とくに火山災害に対する被害想定や防災の心得は為にになる.火山災害を経験した人は少ないし,正しい知識を持つ人も少ないだろう.
東海地震や南海トラフ沿いの巨大地震,房総沖地震に注目が集まるなか,富士山,伊東沖,大島近海などの噴火にも注意を怠ってはいけない.
日本で住んでいる以上,いつ,どんな自然災害に見舞われてもおかしくないと胆に銘じるべきである.生き残るには,その心得が必要である.
だから,今噴火災害に対する知識をこの本から得ることはとても大事だ.
地球がもし100cmの球だったら
海外の教育番組で本書のように地球を100cmの模型にたとえ森林や水量等から環境、食料問題等を考える講義があり、地球は有限でかけがえのないことをあらためて認識させられましたが、本書はさらに太陽系の大きさを想像できるように東海道線で各惑星の位置を駅名で教えてくれており、鮮明にイメージでき想像力をかきたてるすばらしい内容です。
特に小学生にお勧めですが、大人にも一読の価値あり。
本書を読んだうえで満天の星空を眺め、人は地球の一部であり、宇宙の中に存在し生かされている実感を得て、他国の問題にも関心をもち、想像力を働かせて自分ごとのように考えられる成長した大人になってほしいと思います。
なお本書の著者ではありませんが、岩波科学ライブラリーの「宇宙はどこまでわかったか」では、太陽をピンポン玉の大きさに例えて隣の恒星は・・・とか、太陽と地球の距離を1mmに縮めると銀河の大きさは・・・といった内容の著書があり本書同様にお勧めです。
地球の中心で何が起こっているのか
地殻変動のダイナミズムと謎 (幻冬舎新書)
難しい内容をとてもわかりやすく、平易な語り口で紹介されていて、日頃、自分の足の下のことなんか考えもしない人も、一気に最後まで読めると思います。
直接、東日本大震災とは関係はないですが、地震がとても気になる昨今、地球のダイナミズムに思いをはせるチャンスかもしれません。
もし富士山が噴火したら
首都圏に住む人のほとんどは身近で火山の噴火を経験したことがないはずなので、富士山の噴火は予測されてはいても非現実的な響きを持っています。
しかし、今回の大震災で自然災害に関する意識は一気に高まり、災害発生時には正確な情報に基づいて判断することが大切であることを学びました。
「もし富士山が噴火したら」は漫画をすらすらと読みながら、富士山噴火に関する基礎知識を教えてくれる本です。
イラスト部分を見てイメージをつけ、科学的な説明を解説ページで読むことができます。
漫画で所々に織り込まれているギャグも面白いです。
災害対策の本としても、読み物としても、お勧めできる一冊です。