ヒットを生む商品企画七つ道具 すぐできる編 (商品企画七つ道具実践シリーズ)
本書は前二冊「はやわかり編」「よくわかる編」に続く「すぐできる編」である。第一冊目で定量的な商品企画システムの必要性、重要性について解説し、第二冊目では商品企画七つ道具(以降P7と呼ぶ)の各手法について解説している。本書(第三冊目)はこれらを踏まえた上で、実際にP7を「お試し」してみるための本である。
まず本書の前半で、パイオニアのミニコンポ「MDX707」、小林記録紙のシールはがきセット「ポストdeシール」や日産自動車のステージアのグレード構成予測などの実際の商品企画の事例を紹介している。次いで、著者が行ったセミナーや神田ゼミでの演習事例(仮想商品企画)について説明している。そして後半では、P7用に開発されたPCソフトの使い方について解説している。また、最後にはP7に対するQ&Aが載っている。P7では、ポジショニング分析、アイデア選択法やコンジョイント分析で統計解析の手法や実験計画法を活用するため、これらの手順に不慣れな人にはPCソフトが用意されていることは有難いことである(ちょっと使ってみたい気もする)。
先日、P7に関するセミナーに参加する機会が有り、著者の神田先生が以下のことを言われていたのが印象的だった。「1991年に新しい商品企画手法の開発を担当することになった時、商品企画の本を本屋に探しに行ったが、商品企画の棚に並んでいる本は企画書の書き方に関する本が殆どで、手法に関する定量的な本は皆無だった。また、P7を発表した時は、「学者のたわごと」、「事例はあるのか?」と、散々言われた。今では事例も増え、期待以上に売れた割合も80%以上、という結果が得られている。」
今後、このような手法がスタンダードになると、次は”どうやって顧客の潜在ニースを掴んだ新商品のアイデアを創出するか”ということが、競争力のコアになると思う。
心理学―心のはたらきを知る (コンパクト新心理学ライブラリ)
心理学的現象について、平易な文章で分かりやすく、図や表を用いながら書かれてあるので、学生にはもってこいの本である。心理学を初めて学ぶ人にはぜひ読んでもらいたい1冊である。
ヒットを生む商品企画七つ道具 よくわかる編 (商品企画七つ道具実践シリーズ)
本書は商品企画七つ道具(以降P7と呼ぶ)に関する三冊シリーズ「はやわかり編」「よくわかる編」「すぐできる編」の二冊目である。
P7は、成城大学の神田教授が今まで属人的であった商品企画というものを定性的な手法と定量的な手法を組み合わせたシステムとして完成させたものであり、七つの手法と4つのサブシステムからできている。
1)調査:インタビュー調査、アンケート調査、ポジショニング調査
2)発想:アイデア発想法、アイデア選択法
3)コンセプト最適化:コンジョイント分析
4)設計とのリンク:品質表
P7では、定量的な評価を行うために、心理学や官能評価で使われている因子分析、KT法のDA表に類似の重み付け評価法、実験計画法を活用したコンジョイント分析やお客様言葉を設計用語に変換する品質表など多岐に渡る手法の組合で構成しており、本書はこれらの手法の解説本である。理系ならこれらの手法に対し少しは馴染みがあると思われるので、アイデア発想法の「焦点発想法」「アナロジー発想法」が新鮮な(活用しがいのある)手法だと思う。
著者によると、アイデア選択の時に「重み付け評価」を行うことは多いが、以下の三つの間違いがよく見られる(顧客の意思を反映していない)。
1)自分達で選択する
2)評価項目を自分達で決める
3)評価項目のウエイトを自分達で決める
P7では、顧客による評価でアイデアを選択すること、評価項目とウエイトにアンケート調査(因子分析の結果)で得られた主因子と因子負荷量を使うことで、真に顧客本位の商品企画を実現している。
「はやわかり編」「すぐできる編」を読んで、実際にP7のシステムを使ってみたい人、各手法についてもう少し詳しく知りたい人には、本書を買うことをお勧めする。
喫茶ロック ビクター編
まさにグッドメロの宝庫です。古いけど決して古くない。むしろ80年代生まれの自分にはかなり新鮮です。本当ならばレコード屋で一枚一枚探さなければ聴けなかったであろうはずの音源がコンピになって、こんなありがたい時代に生まれた事に感謝です。おススメはメイプル・リーフと竹千代。グッドメロディー大好きな方におススメいたします!!!
新版 心理学のあゆみ (有斐閣新書)
あぁ、行動主義やゲシュタルト心理学はこういう風に生まれたんだなぁ。
心理学の様々な学派がどのような順番で、何に影響されて生まれたのかを知りたいときにどうぞ。
認知心理学の説明はすくないです。