まるごと!東京魔人學園伝奇
手に取った時は「ちょっと薄い?」と思ったのですが、読んでみるととても楽しめました。
キャラの通信簿(しかも形式は割と真面目)なんてファンブックに載せるゲームは魔人ぐらいだと思います。
描きおろしのイラストも多めです。
記事量的には剣風帖>外法帖の感じがしました。
内容は大体
・魔人ゲーム・CD等の一覧年表
・剣風帖キャラの通信簿
・性格診断/外法帖(アンケートに答えていくと、あなたはこのキャラタイプ、というものです)
・アンケート結果(人気投票・恋人にしたいのは?等)
・制作サイドへのインタビュー記事
・お遊び企画の新作紹介(RPG風等のゲーム紹介で描き下ろし有りです)
・キャラの描き下ろしタロットカード
です。
当然、魔人シリーズを知らない人にはあまり価値のない本ですが、アンケートあり、お遊び企画記事ありで
ファンなら楽しめると思います。
帝都物語〈第壱番〉 (角川文庫)
言わずとしれたベストセラーですが、わたしがこれを読んだのが中学1年生のころ。それから活字の世界にはまってしまいました。しばらくは気づかずにいたのですが、いま研究しているのが明治末から大正の都市計画だと思うと『帝都物語』の呪いに未だ罹っているわけです。市区改正も渋沢栄一も今和次郎も寺田寅彦も。そして路上観察学会も全部アラマタ先生に教えてもらいました。そんな歴史とフィクションがゴッタ煮になった絵巻の世界に是非はまってください。
ノロイ プレミアム・エディション [DVD]
それほど怖い訳ではないけど、何故かたまに観たくなるので、そのたびレンタルショップで借りてましたが、 傷がひどくよくバグるので、買うことにしました。 レンタル版には収録されていない特典映像があるので満足しています。
秘密の動物誌 (ちくま学芸文庫)
私は、この本の内容を全く知らずに読み始めて、「ありゃ?ちょっと、待てよ!」と思い込んでしまった。「この本を、私はこよなく愛してきた―茂木健一郎氏、大絶賛!」という腰巻の言葉にまんまとだまされてしまった。光る象、多足蛇、水面直立魚、世界各地には驚くべき未知の動物が生息していた!なんちゃって。「存在する事は写真に写ることである」という信念に貫かれて創造された「稀有な」生き物たち! こんな壮大な時空を隔てた大パロディーが、「学芸文庫」に入っていること自体がパロディーである。
帝都物語 外伝 [DVD]
戦後なお加藤という呪縛に苦しむ者たちの軋轢が産みだす、
眩暈を覚えるほどの猟奇と狂気。
そこで鈴木砂羽の心をどこかに置き忘れてきたような演技力が際立つ。
この作品の世界では<何かがすでに終わっていて>、
そのことをどう理解するかでずいぶん面白味が変わると思う。
思うに、すでに終わっているものとは、
「帝都物語」から「帝都大戦」へと到って喪われた加藤という存在ではないか。
ようするに加藤はすでに存在していない。
にもかかわらず帝都でうごめく夜の住人たち。
加藤以後を生きる人々の素描なのだが、
消失した加藤に対する恐怖感は膨張してひずみはじめ、
連奏を為すように人を殺すことの禁忌が官能で相殺されてゆく。
「登場人物が全員狂っている」とでも言えばよいのか。
当時はひたすらインパクトを受けた作品で、
案外、誰のどのような日常でも、
一皮剥けば似たような願望を潜在的に持っているのではないかと思わせられた。
つまり、妖しいまでの美に耽溺することの否みがたい魅力である。
こういった美しい狂気の結晶は貴重である。