物理のエッセンス力学・波動 改訂版 (河合塾SERIES)
対象:
全受験生
説明:
物理の基礎の定番です。
多くの人が買うかもしれませんが、使い方には注意が必要です。
「エッセンス何周かやって仕上げてから、名門の森やって…」というようなやり方はやめましょう。
それをやると、「エッセンス仕上げたはずなのに、入試問題は全然解けない!」
というような事態になりかねず、結果的には効率が悪いです。
よって基本的な使い方は、難関大受験生なら『名門の森』(河合出版)、
最難関大なら『難問題の系統とその解き方物理I・II―新課程』(ニュートンプレス)や
『新・物理入門問題演習』(駿台文庫)を基本に据えて、
あくまでそちらの解答をよんでもわからないところをエッセンスで辞書的に調べるようにしましょう。
(当然最初は苦労しますが、それは誰もが通る道…)
エッセンスと同じような使い方ができる参考書としては、例えば
『橋元淳一郎の物理橋元流解法の大原則―試験で点がとれる』(学研)
がありますので、書店で比較して気に入った物を使うと良いと思います。
Introduction to Solid State Physics
この本の構成に賛否が分かれるところです。この本をテキストと思ったらダメです。関連項目の入り口(入門じゃないよ)を与えてくれる本で、その観点から価値がある。物性物理学は、書く人によって切り口が違うから、必要になったら個別にあった本で勉強すればよい。全部を網羅できているわけではないけれど、概念や知識の索引本と思えばよい。
ディスカバリーチャンネル 「なぜ?」に挑んだ科学の歴史100 化学編 [DVD]
面白くない化学の勉強のために購入しました。化学の世界を探求してきた歴史を、CGを駆使した映像と、簡潔明瞭な説明で見事に表現しています。化学を探求してきたことによって、人類がどのような恩恵を受けているのかが分り、化学を学ぶことの面白さを体感できたような気がします。
Methoden Der Mathematischen Physik
数理物理学を学んでいた大学生の時には、本書(の翻訳本 全4冊)はバイブル的存在の本でした。("バイブル"的存在の意味するところは「網羅的。歯ごたえ十分。本棚にあると有りがたい。ご利益(りやく)があるような気がする」という感じ(笑)。必ずしも隅から隅まで読めるとは限りません。(-_-);;) そんなバイブル的な本に評価をつけろと言われたら、★5つ以外は恐れ多くて付けられません(笑)。羽生善治氏が奨励会の頃に詰将棋難解本「詰むや詰まざるや−将棋無双・将棋図巧」に取り組んだ時のような心構え(「将棋への愛情が試されているのだ」)が必要です。つまり「数理物理学への愛情が試されている本」だと位置づけることが出来るでしょう。
この日本語訳本は、なにか"大人の事情"のためなのか、なかなか復刊しそうにありません。(ランダウ・リフシッツのシリーズもなかなか復刊しないですし...(;_;)) 古本屋でもかなり高価です。英訳本(全2冊)でも計$290です。
そこでWikipedia:"Methoden der mathematischen Physik"の項目をチェックしてみますと、なんと1924年版のドイツ語原著はゲッチンゲン大学のサイトがオンラインで公開していることに気付きました。嬉しいことにPDFファイルとしてもダウンロードできます(Vol.1(463頁)は約42MB, Vol.2(564頁)は約52MB)。戦前ドイツに留学した偉大な先人達が数学&ドイツ語に格闘した気分が味わえるかも(笑)。数式をざっと追ってみたい時にこのPDFがあるだけでも有難いです。きっちりした製本した本が欲しい場合は、こちらでご購入下さい。
宇宙はなぜこんなにうまくできているのか (知のトレッキング叢書)
宇宙論、素粒子論、相対性理論などに関する本は、“下手の横好き”的感覚で、何冊か読んできたが、
この本からは、今までに感じ得なかった衝撃を受けた。
つまり、文系人間の私程度の知識と読解力でも、分かり易い内容だということである。逆に言えば、
これまでは、知的興奮や驚嘆の以前に、悲しいかなよく分かっていなかった。
難解な宇宙と素粒子論の最先端のことを、巧みな譬えなどを駆使しながら、ここまで分かり易く語れ
る村山氏の実力はいかばかりか。天才たちの到達した世界を、凡人の前まで引き寄せてくれた感があ
る。著者への感謝の思いがわいてくる。
私たちの住む宇宙が一つだけではなく、10の500乗個の宇宙が存在する可能性に言及している箇所など
は、気が遠くなりそうな感覚に陥った。
そして、物理学者の中には、自分たちの研究している基本法則や物理定数などが、すべて「人間が
存在できるようにつくられている」と考える(これを「人間原理」という)人が出てきていると聞く
に及んでは、何か法悦に近いものを感じるほどであった。
特に若い人に、ぜひ読んで欲しい好著である。