かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう
個人的には「ジョンの魂」並みの名作だと思います。
よく怨念とか情念とか言う言葉で語られますが、実はとてもストレートな歌の数々が心を裸にしてくれます。
歌詞は、理解しようとすれば非常に難解です、ただ、一つひとつのフレーズを単純に受け入れていけば歌の世界のイメージがぼんやりと浮かんできます。
腹の底に消化されずに残りますが、決して胃もたれのようではなく不思議なさわやかさが残ります。何ヶ月かに一度必ず聴きたくなるアルバムです。
I LOVE HONZI
CD発売記念ライブで、早川さんは
「このアルバムはHONZIが本当に素晴らしくって主役です。 僕と佐久間さんは脇役です。」と言っていた。
本当にHONZIの演奏は素晴らしい。
歌の通り「神が降りてくる みんなの心に HONZIのバイオリン」だ。
早川さんの歌とピアノ、佐久間さんのギター、HONZIのバイオリンとコーラス(声も素敵!)メロディカ、これらが一体となって奇跡のように素晴らしいライブアルバムが生まれた。
ジャックスの名曲「からっぽの世界」は、これがこの歌の最終的完成型だと言いたくなるような名演。
そして「I LOVE HONZI」は、HONZIが亡くなる1ヶ月前の最後の演奏の録音だという。
この歌は早川さんの彼女に対する思いをストレートに歌った優しくてあたたかい素敵なHONZIへの賛歌だ。
本人と共演しながら相手のことを歌う早川さんはなんて素敵で優しいんだろう。
HONZIはバイオリンを弾きながら少し照れくさかったかもしれないけど、どんなにうれしくて幸せだったことだろう。
いやらしさは美しさ
アマゾンで入手できなかったので、別のルートで手に入れました。
この本は人生の道しるべともいえる傑作だと私は思っています。
主に早川さんのサイトに載ったものを編集しています。
今まで何度となくサイトにアクセスし、同じ文章を何度も読んでいました。
ようやく、パソコン立ち上げてアクセスしてという作業なしに本として読めるようになりました。
どう生きるかなんてどうでもいい人にとってはもしかするとどうでもいい本かも知れません。
この本には悩める人に対する癒しのようなものが至る所に散りばめられています。
「弱さこそ正しいのだ」と言い切る早川さんの文章や音楽に多くのファンは救われてきました。
私はこの本のメッセージに普遍性を感じています。
早川さんの音楽を知らない方々にもぜひ一読していただければと願っています。
この世で一番キレイなもの
あらためて書くまでもないのですが、復活後第1作のこのアルバムは最高です。
早川さんのすごいのは、最新作・・・といっても発売されてもう2年ですが「I LOVE HONZI」までどのアルバムもずっとその最高さが続いていることです。
全くブレがないこと、がすごいと思います。
このアルバムはもう何百回も聴いてますが、僕には1曲目の「この世で1番キレイなもの」は、生きていく決意のようなものに、9曲目の「赤色のワンピース」は魂の祈りのように聞こえます。
発売されてもう何年も経ってますが、全部の曲がいまだにリアルタイムな響きをもってます。
フォークでもロックでも日本の唄に興味があるのなら必聴だと思ってます。
レコード・コレクターズ増刊 日本のロック/ポップス 2012年 02月号 [雑誌]
レココレでは、以前日本のロック、ポップスに関する本として「日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100」を出していましたが入門者の方とか日本のロック等について俯瞰的に知りたい、ガイド本が欲しいとお思いの方ならそちらの方をお勧めします。こちらは、例のアーカイブシリーズで以前レココレで特集した記事をそのまま再掲載するシリーズです。ですので、取り上げられたアーティストは深く掘り下げらられていますが、これで「日本のロック/ポップス」全部がつかめるというものではありません。
ただ、取り上げられているアーティストを通じて日本のロック、ポップスに関してここまで深く踏み込んだものはあまり見当たらないので、非常にありがたい1冊だと思います。
欲を言えば、というか不思議なのは、GSの特集はここに載らないの?キャンディーズ特集も載せるべきだったのでは?さらに、URC特集については追加訂正のコーナーでもっと拡大してほしかったなあと3点ありますが、まあ、ここまでの本を今出せるのはレココレだけなのでその頑張りに免じて星5としました。
今のロック・ポップスを知るには欠かせない1冊だと思います。ここで取り上げられたアーティストが作品が無ければ日本のロック・ポップスは随分と違ったものになっていたことは間違いないでしょうね。
今後もレココレの特集、増刊期待しています。