レクイエム・フォー・ドリーム [DVD]
この映画における本当の敵は,クスリではなく,この社会で形作られている理想にしがみつく態度であるように感じた.
主人公達は素晴らしい家庭を作った主婦,出来のいい息子など,アメリカンドリームの中で理想とされるものを掴んだということを,
自分自身であったり,家族であったり,恋人同士,世間に示すため躍起になっている.
その理想像とされるものが本当に現実に沿うものなのかということを無視し,
理想像を追い続けるために,そしてお互いに・自分自身に嘘をつき続けるために,クスリというアイテムが存在する.
廃人になってまでみる夢は,クスリが供給され続けることなどではなく,テレビ番組において賞賛されることであったことからも,メインテーマはあくまで破綻している夢・理想像であることがわかる.
アンチドラッグの映画だと見るのもいいかもしれないが,自身の持つ夢というものが本当に自分が望むものであるのか,本当に必要なものであるのかという点について,
この映画は再考の機会を与えてくれているのだと思う.
9<ナイン>~9番目の奇妙な人形~ コレクターズ・エディション [DVD]
これまでの人生で観た映像のなかで、最高の11分間だった。
巨匠ティム・バートンにそう言わしめたシェーン・アッカー監督の学生時代の卒業制作、短編アニメ【9】
その【9】の長編映画化の製作をティム・バートン監督が自ら買って出た!
そして出来たのがこの【9(ナイン) 9番目の奇妙な人形】です。
私は地元でまったくこの映画が上映されなかったので名古屋まで観にいきました。
そしてもう一度どうしても観たくなり、次の日にもう一度観にいきました。
世界観に入り込めれば、本当に感動できる作品だと思います。
私も泣きましたが、後ろで見ていたお姉さんは本当にボロ泣きでした。
堂々たる程の豪華な声優陣につられて観にいったのですが、それ以上に内容が最高でした。
1から9の数字(その数字が名前でもある)が入った人形が出てきますが、その一人一人の個性がちゃんと出ていて凄く愛着が湧きました。
特に3と4のツインズ(双子)はずっと一緒に気になるものをカシャカシャ観察してて凄く可愛かったです。
そして7は唯一の女の子なのですが誰よりも男前で力強く、素敵でした。
本当に素晴らしい作品で、ぜひ多くの人に見て欲しいです。
エンディングは本当に凄く良かったのですけど、 切なかったです。
これから(8月から?)劇場で上映される地域もあるようです。
もし劇場で観る際は中央よりちょっとだけ前の席で観る事を私はお勧めします。
本当にティム・バートンらしくダークな面もあり、感動する素晴らしい作品でした。
ビューティフル・マインド [DVD]
ナッシュ均衡(Nash equilibrium)は、ゲーム理論における非協力ゲームの解の一種。
その理論を打ち立てたノーベル賞学者であり、数学者のジョン・フォーブス・ナッシュの伝記。
冒頭描かれる、ナッシュの症状は
・キラキラしたものに関心を示す。
・数学にこだわり続けている。
・大音量が苦手。
・場にそぐわない物言いをしてしまう。
・予定の変更、未知のところを怖がる。
・人付き合いが苦手。
など、どちらかというと「アスペルガー症候群」のエピソードである。
しかし、その後に描かれるのは『統合失調症」但しこれを累計と思ってはいけません。
電気ショックと、1950年代の質の悪い抗うつ薬の投与では、そりゃ症状がわるくなるよ。
と、私は思ってしまいました。
9<ナイン>~9番目の奇妙な人形~ コレクターズ・エディション [Blu-ray]
主人公が目覚めてから、シチュエーションの説明、そいて、おはなし全編と、テンポよく運びます。中だるみがないし、枝葉の遊びが全くない分、一気に見られますが、気を抜けません。ぼーっとしている隙がないのは良いですね。
話の内容は、アルマゲドンのあとみたいな感じです。ずーと暗い感じの背景であるにもかかわらず、それは一切気になりませんし、雰囲気としてイイ感じです。人形たちの存在理由と、強力な敵の存在理由も、とても切なく悲しいです。人は、どちらも持ちあわせて「人」なんだな、と思いました。
映像は、かなりハッキリくっきりとしていて、鮮やかです。ブルーレイディスクの恩恵をひしひしと感じます。音も良いです。セリフもハッキリと聞こえていますから、ストレスはありません。まだ、本編のみの視聴ですが、大変面白く観させていただきました。しかし、親子揃って、というふうにはいきません。やなり大人向けの映画だと思います。こたつに入ってほのぼのとは、いきませんが、じっくりと見るにはいい作品です。お薦めです。
Labyrinth [DVD] [Import]
この作品は、おそらく幼稚園に入るか入らないかの時期に初めて見ました。まるで夢を見ているかのような映像、頭に残る美しいメロディー・・・テレビで放送したものを母親にとってもらい、何度も見たことを覚えています。それなのに、当時の私はこの作品のタイトルを知らずビデオも何処かへいってしまい、これはいつの間にか記憶の片隅にうっすらと残る程度になっていました。しかし、ふとしたきっかけで最近この作品のタイトルを知ることが出来ました。てっきりもうDVD化しているものだと思い込んでいたのですが・・・残念です。今度は一生消えない夢として是非ともDVDにしてもらいたいです。(それにしても海外のDVDは安いんですね!)